スラブ打設後の不陸測定を“即日で数値化”する方法── 物流倉庫の床平滑性と最新3D計測の完全ガイド

概算見積を30秒で取得
現場住所と用途を選ぶだけ。最短当日にお見積りをお送りします。
スラブ不陸測定は、もはや「仕上げチェック」のみが目的ではありません。
AGV/AMR・シャトルラック・高密度保管を前提とした物流倉庫では、
床平滑性は運用の前提条件です。
本コラムは、施工・品質・ICT担当が「不陸測定の標準フロー」を設計する際に、
そのまま仕様書・発注条件のたたき台として使えるレベルを目指しています。
不陸を評価する指標が複数あるにもかかわらず、案件ごとにどれを採用するかが曖昧なままだと、
施工側・設備側・エンドユーザー間で期待値がずれがちです。
ここでは、代表的な指標の考え方と、3D点群での読み替え方を整理します。
JASS5では、床仕上げの平坦度を3mスパンで評価するのが一般的で、
「3mにつき7mm以内」をひとつの目安とするケースが多く見られます(仕様・仕上げ厚により変動)。
FF/FLは、アメリカを中心に普及している床の平滑性・水平性評価指標です。
物流倉庫では、広いオープンフロアの走行性やラック設置性を説明する際に、
JASS5+FF/FLの組み合わせで提示すると、海外規格を意識したクライアントにも説明しやすくなります。
狭通路シャトルや高密度ラックでは、台車・シャトルが決まった通路を一定方向に走行するため、
通路方向の連続プロファイルを評価するFminの考え方が有効です。
「とりあえずレーザースキャナで」という選び方ではなく、
目的・工期・現場条件から逆算してTLS・モバイルLiDAR・ドローンなどを組み合わせることが重要です。
| 技術 | 概要 | 得意領域 | 精度レンジ* | スピード | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|
| TLS(地上型レーザースキャナ) | 据置型で数百万〜千万点/スキャン。屋内暗所にも強い。 | 屋内スラブ全面の高密度点群取得。 | ±1–3mm | ○(複数立位で全面網羅) | Flatness専用アプリ連携で打設当日解析も可能。 |
| モバイルLiDAR(背負/ハンディ) | オペレーターが歩行しながらスキャン。 | 広い床の即時“あたり”把握・是正箇所の洗い出し。 | ±3–8mm | 最速 | 最終検査・引渡し書類はTLSとの併用が安心。 |
| ドローン(写真測量) | 上空撮影→SfM点群を生成。 | 屋外ヤード/上屋のない床・舗装。 | ±5–20mm | ○(広範囲を一気に取得) | 屋内は基本GPS不可。屋根下は別手段が前提。 |
| ドローン(LiDAR) | レーザ点群。植生下・複雑地形に強い。 | 屋外造成地・法面・ヤードの整形状況把握。 | ±3–10mm | ○ | 屋内利用は環境制約が大きく、専門設計が必要。 |
「スピード重視のモバイルLiDAR」と「証跡・精度重視のTLS」を使い分けることで、
工期短縮と品質確保を同時に実現できます。
不陸測定を標準化するには、「誰が・いつ・どの器械で・どのアウトプットを出すか」を明確にしたワークフローが不可欠です。
| 用途 | 主なファイル形式 | メモ |
|---|---|---|
| 管理・設計連携 | IFC / LandXML / DXF | BIM/CIMや出来形照査との連携に。 |
| 画像・GIS連携 | GeoTIFF / PNG(等高線・ヒートマップ) | 是正範囲を視覚的に共有しやすい形式。 |
| 数量・統計 | CSV / XLSX | 3mスパン集計、最大差、平均不陸、FF/FL/Fmin値など。 |
| 原データ | LAS / LAZ / E57 | 元点群一式の引き渡しも対応可能。 |
スラブ不陸測定のコストだけを見ると、「そこまでして測る必要があるか」という議論になりがちです。
しかし、AGV/AMR・シャトル・高密度ラックなどの設備投資と比較すれば、
不陸測定はむしろ安価なリスクヘッジといえます。
特にAGV/AMR導入プロジェクトでは、床条件の不確実性がシステム立ち上げリスクになります。
3D不陸測定で床条件を前倒しで“見える化”しておくことは、設備投資全体のROIを守るという意味でも重要です。

不陸測定の仕様・精度・レポート形式を社内で検討する際に使える、
不陸測定サービス資料や関連コーナーストーン記事もご用意しています。
JASS5/FF・FL/Fminへの対応、測定から是正・再測定までの運用、納品フォーマットの詳細を1冊にまとめた資料です。
発注仕様書・社内標準のたたき台としてご活用ください。
不陸測定だけでなく、土量・点群・配管3Dなどを組み合わせて現場DXを進めたい方は、
以下のコーナーストーン記事もあわせてご覧ください。
A. 可能です。表面硬化の状態・反射条件に応じてTLS/モバイルLiDARの機種と条件を選定し、
同日中にヒートマップまで出力することもできます。
現場の安全・養生状況とあわせてスケジュールを設計します。
A. 屋内のTLS計測では±1–3mmをひとつの目安としています(あくまで条件依存です)。
重複スキャンによる再現性テストや、基準点の検証などQCフローを標準で組み込んでいます。
A. 倉庫の用途によります。オープンフロアが中心であればJASS5+FF/FLで十分な場合が多いですが、
狭通路シャトルや高密度ラックがある場合は、通路方向の連続プロファイルを評価するFminも併用するのが安全です。
建設DX/ICT施工に強いドローン・3D計測会社。名古屋本社・全国対応。
ドローン/TLS(地上型レーザースキャナ)/モバイルLiDARを組み合わせ、
土量・不陸・出来形の「可視化と帳票化」をワンストップで支援します。
最終更新:
カテゴリ:不陸測定/スラブ/物流倉庫/3D計測
「どの指標を採用すべきか」「精度とコストのバランスをどう取るか」「既存仕様書を3D計測前提に書き換えたい」など、
不陸測定の設計段階からのご相談も歓迎しています。
東海エアサービスは、スラブ不陸測定だけでなく、土量・出来形・点群運用を含めた
現場全体の3Dデータパイプラインを設計・実行までサポートします。
東海エアサービス株式会社(Tokaiair Service Co., Ltd.)
建設・インフラ分野の3次元計測・解析に特化した技術サービスを提供。
ドローン、地上型レーザースキャナー、モバイルLiDAR、各種解析ソフトウェアを駆使し、
スラブ不陸測定・土量・出来形・点群運用を通じて、BIM/CIM推進と現場DXを支援します。
ドローン測量・三次元計測・赤外線調査のご相談は、お気軽にお問い合わせください。
現場の課題に合わせた最適なプランをご提案します。