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コラム

石炭・鉄鉱石ヤードの在庫を正確に計測:自然発火リスクを抑える3Dスキャン戦略

この記事に関係するサービスは「ドローン測量(UAV写真測量)」です。料金は、3分で概算を見られます。

石炭や鉄鉱石を扱う屋外ストックヤードは、広大な面積と日々変化する山の形状が重なり、正確な在庫把握を難しくしています。従来の人手による計測では、担当者が堆積物の斜面に上ったり、粉塵や熱気のある環境を歩き回ったりする必要があり、安全面での負担が小さくありません。3Dスキャン技術を活用すると、ヤード内への立入りを大幅に減らしながら、体積ベースの在庫数量を短時間で把握できます。本記事では、計測手順・運用上の留意点・現場でよくある相談を整理し、東海エアサービスの進め方を紹介します。

3Dスキャンによる在庫計測のしくみ

ドローン(UAV)または地上型レーザースキャナを使用することで、ヤード全体の三次元点群データを非接触かつ短時間で取得できます。得られた点群から堆積物の表面モデルを作成し、事前に設定した基準面(ヤード底面・コンクリート舗装面など)との差分を体積として算出します。

ドローン計測と地上型スキャナの使い分け

方式 主な適用場面 特徴
DJI系RTK/PPK対応ドローン 広大ヤード・複数山の一括計測 上空から俯瞰するため斜面全体を効率よくカバー。RTK/PPK対応で基準点の設置を最小化できる
地上型レーザースキャナ 屋根付きヤード・ドローン飛行が難しい環境 スキャナを複数箇所に設置し、死角を補完しながら高密度な点群を取得

どちらの方式でも、計測作業中に担当者がヤード内を歩き回る時間は従来の人手計測と比べて大幅に短くなります。石炭・鉄鉱石のように粉塵や熱を帯びる環境では、この「滞在時間を減らす」こと自体がリスク低減につながります。成果物はLAS・LAZ形式の点群データのほか、DWG・DXF・PDF形式でも提供できます。

図解在庫棚卸し計測の進め方

在庫棚卸し計測は、ドローンで山ごとの体積を測って重量に換算し、計測から3営業日以内を目安にレポートにします。

  1. 1ヒアリング材料と嵩比重、ヤードの広さ、山の数、頻度を伺います。
  2. 2飛行計画飛行の可否と標定点の配置を決めます。
  3. 3現地計測ドローンで計測します(1現場あたり半日〜1日)。
  4. 4体積の算出地盤面を設定して山ごとの体積を出し、重量に換算します。
  5. 5レポート計測から3営業日以内を目安に、PDFでお渡しします。

山の陰や狭い場所は、地上レーザーを併用して補います。月次・四半期の定期計測は、毎回同じ方法で測ります。

出典:当社の作業手順(在庫棚卸し計測)

在庫棚卸し計測の内容と料金を見る

運用上の留意点

基準面の設定と山の重なり

体積計算の精度は基準面の正確さに依存します。ヤードが傾斜している場合や、複数の銘柄が隣接して積まれている場合は、山の境界をどう定義するかを事前に取り決める必要があります。初回計測前にヤードが空の状態または残量最小の状態でスキャンしておくと、以後の基準面として繰り返し利用できます。

形状変化・含水率と定期計測での差分管理

石炭は雨天後に表面の含水状態が変わり、形状が緩やかに変化することがあります。単回の計測値をそのまま在庫量とするより、定期的にスキャンして前回との差分(払出し量・受入れ量との突合)を継続的に管理する運用が現場に合っています。

粉塵・熱環境への配慮

石炭ヤードの夏期は熱がこもりやすく、ドローンのカメラやスキャナのレンズに粉塵が付着しやすい環境です。計測前の機器点検と、風向き・気温のタイミングを考慮したスケジューリングが品質を安定させます。これらは計測計画の段階で施設担当者と確認します。

現場でよくある相談

  • 「在庫差異の客観的な根拠がほしい」:目視や尺取りによる推定では、受入れ伝票との差異を説明しにくいという相談が多くあります。3Dスキャンによる体積計算は点群データと計算根拠がセットで残るため、社内報告や監査対応に使いやすいと評価されています。
  • 「危険なヤードに人を入れる時間を減らしたい」:粉塵・一酸化炭素・斜面崩落など複数のリスクが重なる環境で、計測のためだけに人を送り込む運用を見直したいというご要望です。ドローンや地上型スキャナを活用することで、ヤード内での滞在時間を計測目的に限り最小化できます。
  • 「月次・四半期ごとに継続して計測できるか」:一度きりのスポット計測ではなく、定期的な在庫台帳管理として組み込みたいというニーズが増えています。計測スケジュールと成果物フォーマットを固定化することで、担当者が変わっても同じ条件で比較できる体制を構築できます。
石炭ヤードの山と払い出し機
石炭ヤードの山と払い出し機(写真はイメージです)

東海エアサービスの実務での進め方

  • 事前ヒアリング(見積時の確認項目):ヤードの面積・形状・屋根の有無/積み付け銘柄数と山の分け方/ドローン飛行の可否(立入規制・障害物・飛行申請要否)/既存の基準面データの有無/定期計測の頻度と成果物フォーマットの希望
  • 計測計画の策定:現地ロケハン(または図面・写真による事前確認)でドローン離発着地点とスキャナ設置位置を決定します。RTK測位が困難な環境ではPPK処理またはGCP(地上基準点)配置を組み合わせます。
  • 計測・処理:DJI系RTK・PPK対応ドローンまたは地上型レーザースキャナで点群を取得し、Metashape・Pix4Dmapperで写真測量処理、TREND-POINT・TREND-ONEで点群処理および体積計算を実施します。
  • 成果物の納品:LAS・LAZ形式の点群データに加え、体積計算書(PDF)、必要に応じてDWG・DXF形式の図面を納品します。定期計測の場合は前回との差分を含む比較レポートを作成します。
  • 資格・対応エリア:測量業登録 第(1)-37730号、全省庁統一資格を保有。全国対応が可能です。

3D計測・在庫数量化

ヤード・サイロの在庫体積、堆積物の数量を点群で把握

3Dスキャンの相談はこちら

図解成果物と納品の形式

点群はLAS・LAZ、オルソ画像はGeoTIFF、図面はDXF・DWG、3次元設計データはLandXMLで納めます。

成果物形式
点群 LAS・LAZ
オルソ画像 GeoTIFF
図面 DXF・DWG
3次元設計データ LandXML
BIM/CIM向けの3次元モデル IFC・OBJ
土量計算書 PDF・Excel・CSV

お使いのソフトや発注者の指定に合わせて形式を決めます。電子納品(XML)と、TREND-POINT・TREND-ONE向けの形式にも対応します。

出典:当社のよくある質問(納品の形式)

この記事のよくある質問

石炭・鉄鉱石ヤードの体積計算で、気をつけることは何ですか?
基準面の正確さに精度が依存します。傾斜するヤードや複数銘柄が隣接する場合は、山の境界の定義を事前に取り決めます。ヤードが空か残量最小の状態で初回スキャンしておくと、基準面として使い回せます。
雨や含水で形状が変わる場合は、どう管理しますか?
石炭は雨天後に表面の含水状態が変わり、形状が緩やかに変化します。単回の計測値を在庫量とするより、定期的にスキャンして払出し・受入れ量と突合する差分管理が現場に合っています。
ドローンと地上型スキャナは、どう使い分けますか?
広大なヤードや複数の山の一括計測はRTK/PPK対応ドローン、屋根付きヤードや飛行が難しい環境は地上型レーザースキャナです。複数箇所に設置して死角を補いながら高密度に取得します。
東海エアサービス株式会社

名古屋市名東区のドローン測量・3次元計測の会社です。土量・出来形・在庫・設備を測り、点群・図面・数量計算書で納品しています。測量業登録 第(1)-37730号。