ある日、ウェブサイトからこんな問い合わせが届きました。
「倉庫の新築工事でスラブ(床)の不陸を1mグリッドで測定したい。2フロア、合計約2,400㎡ほどの規模です」
建築工事に関わる会社の建築部門からの問い合わせでした。建築内装分野の計測で、「1mグリッドでスラブ不陸」という仕様を聞いた時、機材の選択に少し悩みました。
1mグリッドのスラブ不陸計測に最適な機材は?
まず私たちは2つの選択肢を提案しました:
- 据え置き型の地上型3Dレーザースキャナ:高精度・高速スキャン。複数地点でスキャンして点群を統合するため、広い倉庫でも効率的に全面計測できる
- ハンディスキャナ(SLAM方式):持ち運びが楽で複雑な空間でも計測しやすい。ただし精度は据え置き型に劣る場合がある
最終的にお客様は据え置き型のスキャナを選択されました。理由は「精度の信頼性」と「後から3Dビューワで確認できること」です。
広い屋外はドローンでの写真測量、草木の下の地形はドローンLiDAR(航空LiDAR)、屋内の設備や床は地上レーザーで測ります。
| 測るもの・場所 | 計測の方法 | 主な納品物 |
|---|---|---|
| 屋外の広い範囲(造成地・土工の現場) | ドローンでの写真測量 | 点群・オルソ画像・土量計算書 |
| 草木が残る山林・法面の地形 | ドローンLiDAR | 地表面の点群・断面図 |
| 屋内・近い距離の細かい形(工場の設備・床) | 地上レーザー | 点群・図面・床の不陸マップ |
| 外壁・太陽光パネルの点検 | ドローンに積んだ赤外線カメラでの撮影 | サーモ画像・異常箇所図・報告書 |
植生の状態によっては、ドローンLiDARと地上レーザーを組み合わせます。機材は対象と求められる精度に合わせて手配するため、ドローンLiDAR・地上レーザーでの計測は個別にお見積もりします。
出典:当社が計測の方法を決めるときの分類
3次元計測の内容と料金を見る実際の計測で学んだこと
計測当日、私たちが意識したのは「スキャン地点の配置」でした。倉庫内の柱や棚の影に死角ができないよう、スキャン地点を適切に設けることで、1mグリッド以下の解像度で床面を網羅しました。
点群データから不陸箇所を可視化した結果、目視では分からなかった2mm〜5mm程度の凹凸が複数確認されました。これをカラーマップで表現した調査報告書とともに、3Dビューワで納品。施工チームが現場でタブレットから確認できる形式にしました。

