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コラム

「スラブ不陸を1mグリッドで測りたい」という問い合わせが来た時の話

この記事の要点

倉庫のスラブ不陸は、柱や棚の影に死角ができないようスキャン地点を配置して、地上型レーザースキャナで全面を測ります。点群から不陸をカラーマップで可視化でき、目視では分からない凹凸も確認できます。

この記事に関係するサービスは「3次元計測(LiDAR・地上レーザー)」です。料金は、3分で概算を見られます。

ある日、ウェブサイトからこんな問い合わせが届きました。

「倉庫の新築工事でスラブ(床)の不陸を1mグリッドで測定したい。2フロア、合計約2,400㎡ほどの規模です」

建築工事に関わる会社の建築部門からの問い合わせでした。建築内装分野の計測で、「1mグリッドでスラブ不陸」という仕様を聞いた時、機材の選択に少し悩みました。

1mグリッドのスラブ不陸計測に最適な機材は?

まず私たちは2つの選択肢を提案しました:

  • 据え置き型の地上型3Dレーザースキャナ:高精度・高速スキャン。複数地点でスキャンして点群を統合するため、広い倉庫でも効率的に全面計測できる
  • ハンディスキャナ(SLAM方式):持ち運びが楽で複雑な空間でも計測しやすい。ただし精度は据え置き型に劣る場合がある

最終的にお客様は据え置き型のスキャナを選択されました。理由は「精度の信頼性」と「後から3Dビューワで確認できること」です。

図解測るものと計測の方法

広い屋外はドローンでの写真測量、草木の下の地形はドローンLiDAR(航空LiDAR)、屋内の設備や床は地上レーザーで測ります。

測るもの・場所計測の方法主な納品物
屋外の広い範囲(造成地・土工の現場) ドローンでの写真測量 点群・オルソ画像・土量計算書
草木が残る山林・法面の地形 ドローンLiDAR 地表面の点群・断面図
屋内・近い距離の細かい形(工場の設備・床) 地上レーザー 点群・図面・床の不陸マップ
外壁・太陽光パネルの点検 ドローンに積んだ赤外線カメラでの撮影 サーモ画像・異常箇所図・報告書

植生の状態によっては、ドローンLiDARと地上レーザーを組み合わせます。機材は対象と求められる精度に合わせて手配するため、ドローンLiDAR・地上レーザーでの計測は個別にお見積もりします。

出典:当社が計測の方法を決めるときの分類

3次元計測の内容と料金を見る

実際の計測で学んだこと

計測当日、私たちが意識したのは「スキャン地点の配置」でした。倉庫内の柱や棚の影に死角ができないよう、スキャン地点を適切に設けることで、1mグリッド以下の解像度で床面を網羅しました。

点群データから不陸箇所を可視化した結果、目視では分からなかった2mm〜5mm程度の凹凸が複数確認されました。これをカラーマップで表現した調査報告書とともに、3Dビューワで納品。施工チームが現場でタブレットから確認できる形式にしました。

この案件から気づいたこと

「スラブ不陸計測」は建築工事の竣工前検査や、AGV(自動搬送ロボット)導入前の床面確認など、今後需要が増える分野だと感じました。特に倉庫の自動化が進む中で、「ロボットが走るための床の平坦度を担保したい」というニーズは確実に増えています。

また、初回のHP問い合わせからわずか12日後に施工・完了できたことで、「スピード対応」への評価をいただきました。緊急性の高い建設現場では、問い合わせから着手までの速さが重要だと改めて感じた案件でした。

物流倉庫の高いラックと通路
物流倉庫の高いラックと通路(写真はイメージです)

スラブ不陸計測・3Dスキャンについて

  • 対応機材:地上型3Dレーザースキャナ・ハンディスキャナ(現場に応じて手配)
  • 費用目安:25万円〜(規模・精度要件による)
  • 納品物:調査報告書(不陸カラーマップ)・3Dビューワ・点群データ
  • 対応エリア:名古屋・東海エリア(愛知・三重・岐阜・静岡)

名古屋・東海エリアのドローン測量

図解精度の目安と確かめ方

精度は計測の方法で変わるため、求められる精度を伺ってから、標定点の数と計測の方法を決めます。

計測の方法精度の目安確かめ方
ドローン測量(標定点を設置した場合) 水平・垂直とも±5cm以内 検証点の残差を確かめ、精度管理表を付ける
地上レーザー ±2〜10mm(近距離) 計測の後に精度を確かめてから納品する

地上レーザーは、機械から見通せる範囲しか測れません。

出典:当社のよくある質問(精度)

この記事のよくある質問

スラブ不陸を1mグリッドで測るには、どんな機材が候補になりますか?
地上型3Dレーザースキャナと、SLAM方式のハンディスキャナが候補です。ハンディは持ち運びやすい反面、精度は劣る場合があります。事例では精度の信頼性を重視して地上型が選ばれました。
倉庫の床面計測では、何に気をつけますか?
柱や棚の影に死角ができないよう、スキャン地点を適切に設けることです。事例では1mグリッド以下の解像度で床面を網羅し、目視では分からない2mm〜5mm程度の凹凸が確認されました。
スラブ不陸の計測は、どんな場面で必要になりますか?
建築工事の竣工前検査や、AGV(自動搬送ロボット)導入前の床面確認などで必要になります。倉庫の自動化が進み、ロボットが走る床の平坦度を担保したいニーズが増えると考えられます。
東海エアサービス株式会社

名古屋市名東区のドローン測量・3次元計測の会社です。土量・出来形・在庫・設備を測り、点群・図面・数量計算書で納品しています。測量業登録 第(1)-37730号。