ドローン測量の見積もりで迷わないために
【Q&A徹底解説】ドローン測量の見積もり・料金を正しく読むための完全チェックリスト
ドローン測量を活用した土量管理・出来形管理を検討しているゼネコン・土木会社・造成現場・砕石場の技術担当者様に向けて、 見積もり依頼前に必ず押さえておきたい「費用を左右する4つの要素」と「精度・成果品の確認ポイント」をQ&A形式で整理しました。 無料の土量計算機と30分無料相談を組み合わせることで、初めての方でも安心して社内決裁に進められる状態を目指します。
1. 要点・この記事でわかること
ドローン測量の見積書は、一見すると「○○一式」といった表現が多く、費用の妥当性や他社比較が難しくなりがちです。 本記事では、技術担当の方が社内で説明しやすくなるように、見積もりの読み方と確認すべきポイントを整理します。
- 費用を大きく左右する4つの要素が理解できる
- 写真測量とレーザー測量の違いと、どちらを選ぶべきかの判断軸がわかる
- 見積もり依頼前に整理しておくべき情報(面積・目的・精度要件)が明確になる
- 手戻りを防ぐためのチェックリストと、業者比較の観点を押さえられる
- 無料ツールと相談メニューを組み合わせた、失敗しない進め方のイメージが掴める
特に、「単価だけで選んだ結果、ノイズの多い点群データが来て設計側で大きな手戻りになった」というケースを避けることが、 現場のDXにおいては重要です。
2. 見積もり依頼前に整理すべき情報(基本編Q&A)
測量の見積もりをお願いする際、最低限伝えるべきことは何ですか?
正確な見積もりと最適な測量方式の提案を受けるためには、最低限以下の3点を整理して共有することが重要です。 これが曖昧なまま依頼してしまうと、不要なオプションが付いていたり、逆に精度が不足していたりといったミスマッチにつながります。
- 測量地の情報: 正確な位置(住所またはGoogle MapのURL)、想定している測量範囲、植生(樹木や草地)の有無、周辺に高圧線や構造物があるかどうか。
- 測量の目的: 例:土量計算、出来形管理、現況測量(記録)、構造物の変位確認、文化財の3D記録など。
- 要求される精度: 例:相対精度±5cm以内、公共測量レベルの絶対精度、図面トレース用など。将来的にBIM/CIMに連携したいかどうかも重要です。
これらを事前に共有しておくことで、測量会社側は不要な飛行や過剰な解析を省き、コストを抑えつつ必要な品質を確保できます。
ドローン測量の見積もりで、何が費用を大きく左右しますか?
実務的には、次の4つの要素が費用を左右する「レバー」です。 これを押さえておくと、見積書の金額の背景が読み解きやすくなります。

| 費用影響要因 | 比較的安価になるケース | 高価になりやすいケース |
|---|---|---|
| 測量の種類 | 写真測量(UAV-SfM)を採用し、開けた平坦地が中心 | レーザー測量(UAV-LiDAR)を採用し、複雑な地形や植生下まで把握 |
| 測量面積 | 狭い面積(例:0.5km²未満)で飛行回数が少ない | 広大な面積(数km²以上)で複数日・複数回の飛行が必要 |
| 要求精度 | 簡易的な精度(GCPなし、相対評価が中心) | 高精度要求(GCP多数設置、高密度点群)や公共測量レベル |
| 成果品の範囲 | 点群データ(LAS/PLY)のみ、最低限の加工に留める | 土量計算レポート、比較ヒートマップ、BIM/CIMモデル、データ活用コンサルティングまで含める |
同じ「面積」「工区」でも、要求精度と成果品の範囲次第で見積もりは大きく変動します。 逆に言えば、どこまでを成果として必要とするかを社内で決めておくと、見積もり比較がぐっとしやすくなります。
飛行許可や規制対応の費用は、見積もりに含まれていますか?
多くのドローン測量事業者は、国土交通省の包括申請(年間・全国)を取得しており、 一般的な条件下での飛行であれば追加費用は発生しないことがほとんどです。
ただし、空港周辺や重要施設近傍、夜間飛行、高度制限エリアなど、 個別申請や調整が必要なケースでは、申請手続きや安全対策に係る追加費用・追加日数が発生する可能性があります。
東海エアサービスでは、地点情報を基にあらかじめ空域・規制の確認を行い、必要な申請の有無と費用への影響を事前にご説明します。
3. 費用・料金体系Q&A:内訳と相場感の考え方
写真測量とレーザー測量では、費用と精度にどのくらい差がありますか?
写真測量(UAV-SfM)とレーザー測量(UAV-LiDAR)は、用途とコストの「レンジ」が大きく異なります。 ざっくりとしたイメージは次の通りです。
- 写真測量(UAV-SfM): カメラ画像から3D形状を復元する方式で、費用は比較的安価です。 開けた造成地、ストックヤードの土量把握、簡易な出来形確認などに適しています。 一方で、植生下の地形や複雑な構造物の「抜け」を正確に把握することは苦手です。
- レーザー測量(UAV-LiDAR): 高価なLiDARセンサーと専用処理が必要になるため費用は上がりますが、 植生を透過して地盤を捉えられること、構造物のエッジが明瞭なことから、 高精度な地形モデルやBIM/CIMとの連携が前提の案件で力を発揮します。
東海エアサービスでは、案件の目的と要求精度に応じて、 「写真測量で十分なケース」と「レーザー測量が必須なケース」を整理したうえでご提案します。
見積もりの内訳を詳細に教えてもらうことはできますか?
はい、可能です。当社では、次のような項目に分けて内訳を提示することを基本としています。 社内決裁や他社比較にも活用いただけます。
- 機材・システム費: ドローン本体、LiDAR/カメラなどのセンサー、GNSS機器、処理用ソフトウェアライセンス等。
- 現場対応費: 操縦者・補助者の人件費、現地までの交通費、GCP(対空標識)設置や現地調査にかかる工数。
- データ処理・解析費: 点群のクリーニング(ノイズ除去)、地形抽出、オルソ画像生成、土量計算、 BIM/CIMモデル作成などの専門的な解析・モデリング工数。
特にデータ処理・解析費は、「データをどこまで活用したいか」によって大きく変わります。 単に「測って終わり」ではなく、設計やBIM/CIMと連携させる前提であれば、 初期段階からその前提を共有いただくことがおすすめです。
概算費用を早く知るにはどうすればよいですか?
おおよその土量や面積感が分かっている場合は、東海エアサービスが提供する 無料の土量計算機をご利用いただくことで、概算イメージを掴んだうえでご相談いただけます。
無料ツールで「概算のボリューム」を把握 → 無料相談で「最適な測量方式と必要な精度」を整理 → 詳細見積もりという流れにすることで、社内説明もしやすくなります。
無料の土量計算機で、まずはボリューム感を把握
既存の設計データや現況データがあれば、ブラウザ上で簡単に土量差を試算できます。 ドローン測量の導入検討前に「そもそもどれくらいの土量差があるのか?」を押さえておきたい方におすすめです。
無料の土量計算機を使ってみる4. 測量精度と技術Q&A:高品質な点群データとは
「高精度」な点群データとは、具体的にどのような状態ですか?
高精度な点群データとは、単に点の数(密度)が多いだけでなく、 ノイズが少なく、座標が正しく、用途に合わせて整理されている状態を指します。
- ノイズの少なさ: 飛行中の揺れや通過車両・人など、本来解析の対象ではない点が徹底的に除去されていること。 ノイズが多いと、土量計算やモデル化の際に誤差や手動修正が増えてしまいます。
- 絶対座標の正確性: GCP(対空標識)の設置や、RTK/PPKなどの高精度測位により、公共座標系に対して位置がきちんと決まっていること。
- 用途に応じたデータ構造: BIM/CIMソフトやCADで扱いやすいように、不要部分がトリムされ、レイヤ構造や属性が整理されていること。
東海エアサービスでは、独自の点群データ高度化技術により、 ノイズの抑制と地形抽出を自動・半自動で行い、設計側の手戻り工数を削減することを重視しています。
他社と比べて、データ処理・解析で差が出るのはなぜですか?
多くの業者は市販ソフトウェアに標準設定のままデータを投入しているため、 「とりあえず点群は出来たが、設計で使うには手作業が多い」という状態になりがちです。
東海エアサービスでは、次の観点を重視しながら処理フローを設計しています。
- 現場条件に応じたフィルタ設定でノイズを極力排除する
- BIM/CIMやCAD側の要件(フォーマット・レイヤ構造)から逆算してデータを整備する
- 差分解析やヒートマップなど、「そのまま報告書に使える形」で成果品を設計する
こうした処理の工夫により、「点群はあるが使いづらい」という状態を避け、 測量費用を確実に現場の生産性向上につなげることを目指しています。
要求精度はどのように伝えればよいですか?
「なんとなく高精度で」と伝えるよりも、用途と許容誤差をセットで伝えることが重要です。
- 出来形管理であれば、「±○cm以内での評価がしたい」
- 公共工事であれば、「○級水準相当」「公共測量の基準に準拠」など
- BIM/CIM連携であれば、「将来の改修も見据えた絶対精度を確保したい」
こうした情報があれば、不要なオーバースペックを避けつつ、必要な精度を満たす測量方式とGCP計画をご提案できます。
5. ワークフロー:見積もり〜飛行〜解析〜納品まで
ここでは、東海エアサービスが提供するドローン測量サービスを例に、 見積もり依頼から納品・データ活用までの流れを5ステップで整理します。
ステップ1:要件ヒアリングと測量計画の設計
まず、測量の目的・範囲・精度要件・工期をヒアリングし、最適な測量方式(写真測量/レーザー測量)と 飛行回数、GCPの配置計画を検討します。
- 図面・計画平面図・Google MapのURLなどを共有いただき、測量範囲を双方で確認
- 「どの断面で評価したいか」「どの単位で土量を見たいか」を確認
- 安全確保の観点から、立入禁止区域や工事車両の動線も合わせて確認
ステップ2:飛行許可・安全計画と現地準備
空域や周辺環境を調査し、必要に応じて飛行許可申請や関係者調整を行います。 現地ではGCP設置や離着陸場所の確保など、測量精度と安全性を左右する準備を行います。
- 空港・自衛隊基地・重要施設・DID地区など、規制情報の確認
- GCP設置位置の選定と計測、作業員の動線との干渉チェック
- 安全対策(立入禁止エリアの設定、誘導員配置など)の検討
ステップ3:ドローン飛行・現地測量のポイント
現地では、気象条件と現場状況を確認しながら、計画どおりの飛行ルートで測量を実施します。 必要に応じて複数高度・複数方向からの飛行を組み合わせます。
- 風速・視程・降雨の状況を確認し、安全基準を満たす場合のみ飛行
- 必要に応じて複数フライトでカバーし、オーバーラップ率を確保
- 現場状況の変化(重機の位置・ストックヤードの形状)も記録し、後工程で参照
ステップ4:点群処理・解析と成果品の作成
取得したデータをもとに点群生成・ノイズ除去・地形抽出を行い、 土量計算や出来形評価、BIM/CIMモデル化に適した形に整備します。
- 写真測量の場合はSfM処理、レーザー測量の場合はスキャンデータを統合
- ノイズ除去・クラスタリングにより、地形・構造物・植栓などを分類
- 必要に応じて、土量計算レポートや差分ヒートマップ、BIM/CIM用データを作成
ステップ5:BIM/CIM連携・データ活用支援
納品はゴールではなくスタートです。東海エアサービスでは、点群データやモデルをどのように 自社の設計・施工・維持管理のプロセスに組み込むかまで含めてご支援します。
- BIM/CIMソフトやCADでの読み込み手順、座標系の合わせ方のご説明
- 将来の改修や追加測量を見据えたデータ管理ポリシーの検討
- DXロードマップの一環として、他の現場への展開や標準化のご相談
6. よくある失敗とチェックポイント
ここでは、実際の現場でよく見られる失敗パターンと、それを避けるためのチェックポイントを整理します。 見積もり比較の際に照らし合わせていただくことで、後の手戻りを大幅に減らせます。
よくある失敗パターン
- ノイズだらけの点群で、設計側の手作業が増加: データ処理に十分な時間が割かれておらず、「点群はあるが使いづらい」状態。
- 必要な精度を満たしていない: 要求精度のすり合わせ不足により、出来形評価や報告書作成に使えない。
- 測量範囲の認識違い: 現場と業者で範囲認識がずれ、追加測量や再飛行が必要になる。
- データ形式が現場のCAD・BIM環境に合わない: 変換作業に想定外の時間とコストが発生する。
事前に押さえたいチェックリスト
- 要求精度(用途+許容誤差)を、担当者間で共有していますか?
- 測量方式(写真測量/レーザー測量)の選定理由を説明できますか?
- 点群データのノイズ除去・高度化に関する取り組みを確認しましたか?
- 納品形式(LAS/PLY/オルソ画像/BIM/CIMなど)を合意できていますか?
- 工期・リードタイムが工程表と矛盾していないか確認しましたか?
7. コスト・工期・品質・事例で見るインパクト
適切なドローン測量を導入することで、単なる「測量費削減」ではなく、 工期短縮や手戻り削減、品質の見える化につながります。
- 現場踏査・手計測の工数削減により、担当者の拘束時間を大幅に削減
- 施工途中の出来形を高頻度に把握することで、土量差異の早期発見が可能に
- 点群+BIM/CIMにより、関係者間で同じ3D情報を共有し、合意形成がスムーズに
事例1:造成工事現場での土量差異の可視化
造成工事で、設計土量と実績土量の差異が大きく、注文者との協議に時間を要していた現場では、 工程ごとにドローン測量を実施し、差分ヒートマップとレポートを納品しました。
これにより、土量差異の発生箇所を早期に把握でき、協議の根拠も3Dで共有できたため、 協議期間の短縮と追加工事の早期合意に貢献しました。
事例2:砕石場・採石場での継続モニタリング
砕石場では、ストックヤードの残量把握と出荷計画の精度向上を目的に、定期的なドローン測量を実施。 土量計算レポートと過去データとの差分を一元管理することで、在庫把握の精度が向上しました。
事例3:物流倉庫・プラント新設での設計フィードバック
新設物流倉庫や工場の建設プロジェクトでは、基礎工事段階でドローン測量を行い、 現況地形と設計モデルの整合性を確認しました。
点群をBIM/CIMモデルに重ね合わせることで、早期にレベル差や納まりの問題を検出し、 後工程での手戻りリスクを低減できました。
8. FAQとご相談のご案内
点群データだけの納品を依頼することはできますか?
はい、可能です。点群データ(LAS/PLYなど)のみの納品にも対応しています。 一方で、土量計算やBIM/CIM連携を見据えている場合は、最初からレポート作成やモデル化まで含めてご相談いただいたほうが、 トータルコストを抑えやすくなります。
工期が短く、測量に割ける時間があまりありません。それでも対応可能ですか?
工期に制約がある現場でも、飛行日程と解析スケジュールを調整することで対応可能なケースが多くあります。 ただし、許認可が必要な空域や天候リスクが大きい季節の場合は、余裕を持った日程計画が重要です。
要件がまだ固まっていない段階でも相談してよいですか?
もちろんです。むしろ、測量方式や精度要件が固まる前の段階でご相談いただくことで、 不必要なオーバースペックや、後からの仕様変更を避けやすくなります。
東海エアサービスでは、「何をどこまで測るべきか」「どの段階で測るべきか」といった 企画段階からのディスカッションも含めてご支援しています。
ドローン測量とデータ活用のご相談・お問い合わせ
東海エアサービスは、ドローンによるデータ取得だけでなく、点群データの高度化・BIM/CIM連携・ DX推進まで一気通貫で伴走するパートナーです。要件が未確定の段階でも構いません。 「まずは前提整理から一緒に行いたい」というご相談も歓迎しています。
小規模な検証から複数現場への展開、社内標準の策定まで、お客様の状況に合わせて柔軟に検討いたします。


