航空法のドローン飛行規制と申請方法まとめ

航空法によるドローン飛行規制の基礎知識

建設・測量現場でドローンを活用する際、必ず理解すべきが航空法の規制です。航空法第132条から第157条で、150g以上のドローン(無人航空機)の運用ルールが定められています。施工管理者や積算担当者が現場でドローンを導入する場合、この規制を遵守することは法令コンプライアンスの基本です。

航空法の規制対象は、重量が100g以上のドローンです。建設測量で使用される機体はほぼすべてが対象になります。規制されるのは飛行区域、飛行方法、飛行高度などの項目で、事前申請なしに現場で自由に飛行させることはできません。違反した場合、50万円以下の罰金に処せられる可能性もあります。

飛行禁止区域と特別な許可申請

航空法で飛行が禁止されている区域があります。第一種空港、第二種空港周辺の空域、および高度150m以上の空域が該当します。建設現場が空港近くにある場合や、高層建築物周辺での作業時は注意が必要です。

さらに、人口密集地での飛行、夜間飛行、目視外飛行などの「許可が必要な飛行」があります。建設現場での測量撮影では、これらの条件に該当するケースが大半です。国土交通大臣からの許可を取得する必要があり、申請から許可まで通常10営業日程度の期間を要します。施工予定を立てる段階で、許可取得の時間を見込んだスケジュール管理が重要です。

許可申請の手続きと必要書類

ドローンの飛行許可申請は、国土交通省の「ドローン情報基盤システム」(DIPS)を通じてオンライン申請します。書類作成から提出まで、すべての手続きが電子化されています。

申請に必要な主な書類は、飛行経路図、飛行計画書、機体仕様書、操縦者の経歴書、保険証券などです。建設測量業務の場合、安全管理体制を示す書類の充実が審査通過のポイントになります。測量担当者の技能証明(国交省認定資格など)があると、審査が円滑に進む傾向です。

申請書類には虚偽記載ができません。実際の飛行内容と相違する内容を記載した場合、許可取消や行政処分の対象となります。施工管理者は、現場での実際の飛行内容を正確に把握し、申請書に反映させることが重要です。

施工現場での許可後の実運用

許可を取得した後も、実際の飛行時には複数の確認事項があります。飛行日時、飛行区域、気象条件などが許可申請時の内容と相違する場合、事前に変更申請が必要になります。突発的な現場変更が多い建設業では、この柔軟な対応が課題になることがあります。

また、許可は飛行ごとではなく「飛行の種類」に対して与えられます。複数の現場で同じ種類の飛行をする場合、包括的な許可申請を活用すると効率的です。年間通して測量業務でドローンを使用する企業であれば、包括許可の取得を検討する価値があります。

許可取得後も注意が必要な点

  • 飛行記録簿の作成と保管(最低3年間)
  • 機体のメンテナンスと定期検査
  • 操縦者の技能維持と安全教育
  • 損害保険の継続加入

よくある質問

Q1:民間資格(ドローンパイロット資格など)を取得すれば航空法の申請は不要ですか?

いいえ。民間資格は技能を証明するもので、航空法の許可申請は別です。ただし、国交省認定スクールの資格があれば、申請時の審査が簡潔になる場合があります。許可申請自体は必須です。

Q2:小規模な測量現場でも許可申請は必要ですか?

飛行内容によります。人口集中地区での飛行、高度150m以上、目視外飛行の場合は許可が必須です。人里離れた現場で昼間に目視飛行する場合でも、飛行区域によっては許可が必要になることがあります。事前に確認をお勧めします。

Q3:許可取得にかかる費用は?

国土交通省への申請手数料は無料です。ただし、実務的には申請代行業者に依頼する場合の手数料(通常数万円~)、操縦者の技能資格取得費用、損害保険料などが別途かかります。現場運用を含めたトータルコストで計画してください。

TAS Technical Writing Team(技術記事監修)
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