建物の定期報告調査とは
建築基準法第12条に基づく「定期報告制度」は、特定建築物(百貨店・ホテル・病院・一定規模以上のオフィスビルなど)の所有者・管理者が、3年ごとに建物の安全性を専門家に調査させ、地方自治体へ報告することを義務付けた制度です。外装仕上げ材(タイル・石貼りなど)の剥落・浮きについては、竣工後10年を超えた建物に対して「全面打診等」による詳細調査が求められています。
従来は足場を組んでの打診調査が主流でしたが、2008年の国土交通省告示改正以降、「赤外線装置法」も全面打診の代替手法として正式に認められており、ドローンによる赤外線調査も適用条件を満たせば活用できます。
ドローン赤外線調査は定期報告に使えるか
結論から言えば、条件を満たせば使えます。国土交通省の「赤外線装置を用いた外壁調査の実施マニュアル」(2016年)では、赤外線サーモグラフィを用いた外壁調査の適用条件・撮影要件・報告書様式が定められており、これに準拠した形で実施すれば定期報告書類に使用可能です。
適用できる条件
- 撮影対象面が適切な日射を受けられる環境にある(直射日光が当たる面が主対象)
- 外壁と赤外線カメラの距離・角度が規定範囲内に収まる
- 撮影時の気象条件(晴天・無風・気温差)が基準を満たす
- 赤外線専門技術者または建築調査資格者による調査・報告
- 報告書に熱画像・正射影像・浮き分布図を適切に記載
適用が難しいケース
- 北面・北西面など日射量が少ない壁面(打診調査との併用を推奨)
- 複層ガラスカーテンウォールなど赤外線透過率が低い外装材
- 周辺建物・樹木による遮蔽で飛行・撮影範囲が著しく制限される場合
- 10階超の超高層部で適切な撮影距離・角度が確保できない場合
ドローン活用の費用と工期
定期報告向けのドローン赤外線調査の費用・工期の目安は以下の通りです。
| 建物規模 | 費用目安 | 工期 |
|---|---|---|
| 小規模(〜延壁面積500㎡) | 25万円〜 | 1日(撮影)+2〜3日(報告書) |
| 中規模(500〜2,000㎡) | 35〜60万円 | 1〜2日(撮影)+3〜5日(報告書) |
| 大規模(2,000㎡〜) | 要見積 | 2〜3日(撮影)+5〜7日(報告書) |
足場を使った全面打診調査と比較すると、足場仮設費用(中規模ビルで80〜150万円程度)が丸ごと不要になるため、コスト削減効果は大きくなります。また工期も1〜3週間から数日に短縮できるため、建物の運用を妨げず調査を完了できます。
報告書の作成と提出サポート
東海エアサービスでは、定期報告書類に添付できる形式の調査報告書を作成します。
- 熱画像・可視光画像の照合レポート
- 浮き推定部位の分布図(建物立面図に重ねた図面)
- 調査環境記録(気温・湿度・日射量・撮影時刻)
- 調査実施者の資格証明書
報告書は建築士・建築設備検査員など定期報告の提出資格者と連携して活用いただけます。建物の調査資格者をお探しの場合は、関連業者のご紹介も可能です。
調査フローと注意点
ドローン赤外線調査の一般的なフローは以下の通りです。
- 現地確認・飛行計画策定:建物の配置・周辺障害物・電波環境を事前調査し、最適な撮影日時・飛行ルートを決定
- 飛行申請(必要時):市街地・高度150m超などの場合はCAITの飛行許可申請を実施(通常2〜4週間前に申請)
- 撮影実施:日射条件の良い時間帯(南面なら10〜16時、北面は夜間放冷後の早朝)に実施
- データ解析・報告書作成:熱画像を専用ソフトで解析し、浮き推定箇所を抽出・記録
- 報告書納品:PDF形式でご納品。修繕計画立案の参考として活用可能
よくある質問
- Q. ドローン赤外線だけで定期報告の全面打診要件を満たせますか?
- A. 撮影条件・建物形状・報告書様式が国交省マニュアルの基準を満たす場合は代替手法として認められます。ただし最終的な判断は提出先の特定行政庁・指定確認検査機関に確認することをお勧めします。
- Q. 北面など日射の少ない壁面はどうなりますか?
- A. 赤外線の温度差が出にくい面については、ロープアクセスによる打診調査との併用をご提案しています。組み合わせることで全面の調査精度を担保しながら足場コストを削減できます。
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定期報告向けドローン調査のご相談
建物の定期報告でドローン赤外線が使えるかご不明な場合もお気軽にご相談ください。現地確認後に適用可否をご回答します。
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- メール:info@tokaiair.com
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