天端沈下測定とは、トンネルの天端(てんば、断面の最も高い位置)が掘削の影響でどれだけ沈下したかを継続的に測る計測のこと。NATM工法など山岳トンネルの施工管理で行う代表的な計測項目のひとつになる。
関連用語: 内空変位測定、坑内測量、内空断面測量
計測の進め方
切羽付近に測定用のピンや反射プリズムを設置し、掘削の進行に合わせて日々の沈下量をレベル測量またはトータルステーションで記録する。沈下速度が事前に決めた管理基準値を超えた場合は、支保の追加や掘削方法の見直しなど、切羽の安定を確保する対応につなげる。測定結果は内空変位測定の結果とあわせてグラフ化し、地山の安定度を総合的に判断する材料として使う。掘削の進行速度が速い区間ほど計測頻度を上げ、切羽との位置関係を管理図に記録して傾向を追う。
実務での注意点
- 切羽近傍ほど変化が大きいため、掘削直後からの初期沈下を取りこぼさない設置タイミングが重要になり、支保工の建て込みと同時に測点を設ける現場も多い
- 収束が確認できるまで測定頻度を落とさず、記録は日々のグラフで傾向を追う
- 異常な沈下速度を検知した場合は、即日で施工管理者へ報告する体制にしておく
— TAS Technical Writing Team(技術記事監修)