差し筋とは、コンクリートの打継ぎ部やあと施工箇所で、先行して打設した躯体から突き出しておく接合用の鉄筋をいう。後から打設する部材との一体性を確保するために設ける。打設順序が複数回に分かれる基礎・擁壁・増設工事では欠かせない配筋である。
差し筋を設ける代表的な箇所
基礎と立上りの打継ぎ、スラブと壁の打継ぎ部、増し打ちや後施工アンカーの代替として使う場合など、差し筋の用途は幅広い。定着長さと本数は構造図・配筋要領書で指定され、施工者の判断で省略・変更してよい部位ではない。
後施工アンカーとの違い
差し筋はコンクリート打設前に計画して仕込む鉄筋であるのに対し、後施工アンカーは硬化後の躯体にドリルで穿孔して埋め込む金物である。設計段階で打継ぎ計画が明確な場合は差し筋、後から取合いが決まる場合は後施工アンカーというように使い分けが行われる。
確認される項目
- 差し筋の本数・ピッチ・定着長さが配筋図と一致しているか、コンクリート打設前に検査する
- 打継ぎ面のレイタンス除去と差し筋位置の墨出しが、後続の型枠建込みに間に合っているか
- 差し筋の曲げ加工・防錆処理が施工要領書の指定どおりか、搬入時と加工後の両方で確認する
— TAS Technical Writing Team(技術記事監修)