逃げ寸法とは

部材の芯(中心線)から、実際に墨を打つ逃げ墨までの離れ寸法のこと。芯そのものには墨を残せないため、一定の逃げ寸法を設けた位置に墨を打ち、必要なときに差し引いて芯を求める。現場ごとに統一しておくべき数値であり、図面や打ち合わせ記録に明記される。逃げ寸法を大きく取りすぎると打つ墨の本数が増え、逆に小さすぎると仕上材で隠れてしまう場合がある。

関連用語: 芯墨、逃げ墨(返り墨)親墨(基準墨)

逃げ寸法を統一する理由

逃げ寸法が現場内でばらばらだと、担当者が変わるたびに芯位置の逆算を間違えるリスクが高まる。多くの現場では扱いやすいきりの良い数値に統一し、図面や墨出し帳にも明記しておく。他業者へ引き継ぐ際もこの数値が共通言語になり、応援で初めて入る職人にも最初に伝えるべき情報になる。現場によっては工種ごとに異なる逃げ寸法を使う場合もあるため、その際はどの数値がどの工種に対応するかを明確に区別しておく必要がある。設計変更で壁厚が変わった際は、逃げ寸法も連動して見直す必要があるため、変更履歴と合わせて管理することが望ましい。

実務での注意点

  • 逃げ寸法は工程・部位ごとに変えず、現場全体で統一する
  • 図面表記の逃げ寸法と、実際に打った墨の逃げ寸法が一致しているか確認する
  • 他業者へ引き継ぐ際は逃げ寸法の基準を明示して伝える

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