ほぐし土量とは、自然状態(地山状態)の土を掘削・ほぐした後の体積を指す用語です。土は掘り起こすと粒子間の空隙が増えて膨張するため、地山土量よりも大きな体積になります。この膨張率を「ほぐし率(L)」と呼び、土質によって異なります。土工計画では地山土量・ほぐし土量・締固め土量の三者の関係を正確に把握することが、運搬計画や残土処分量の算定において不可欠です。
ほぐし土量の概要・ポイント
土量の変化は、以下の3形態で整理されます。
- 地山土量:掘削前の自然状態の体積(基準)
- ほぐし土量:掘削・ほぐした後の体積。地山土量にほぐし率Lを乗じて算出(ほぐし土量 = 地山土量 × L)
- 締固め土量:盛土として締め固めた後の体積。地山土量に締固め率Cを乗じて算出(締固め土量 = 地山土量 × C)
ほぐし率Lは土質によって大きく異なります。砂質土では概ね1.10〜1.20、粘性土では1.20〜1.30程度、岩石では1.30〜1.70以上になることもあります。国土交通省の土木工事積算基準や「土木工事施工管理基準」では土質区分ごとの標準値が示されており、現場条件に応じた選択が求められます。
ほぐし土量は主にダンプトラックの運搬計画や残土搬出台数の算定に用いられます。発注者・施工者が地山土量で数量を管理していても、実際の搬出はほぐし土量ベースになるため、換算を誤ると残土処分コストや工程に大きな差異が生じます。
実務での使い方・注意点
ドローン測量・3次元計測を活用した土工管理では、ほぐし土量の正確な把握がとくに重要です。東海エアサービスでは、掘削前後の地表面をそれぞれ点群データとして取得し、差分体積(地山土量)を算出したうえで、現場で確認した土質区分に基づくほぐし率Lを適用してほぐし土量を導出します。
点群処理にはMetashapeまたはPix4Dmapperで生成した高密度点群を使用し、TREND-POINTで断面・体積計算を実施します。成果物はLAS/LAZ形式の点群データのほか、DXFまたはDWG形式の断面図・平面図、体積計算書(PDF)として納品するため、施工管理システムや積算ソフトへの取り込みがスムーズです。
現場でよくあるご相談として「ドローン計測で出た体積と、施工者が積算した残土量がなぜ異なるのか」というケースがあります。多くの場合、片方が地山土量ベース、もう片方がほぐし土量ベースで計算されていることが原因です。計測前のロケハンの段階で、発注者・施工者・測量者が「どの土量形態で数量管理するか」を明確にすることが重要です。また、土質が現場内で混在する場合は区画ごとにほぐし率を変えて積み上げる必要があり、その区分け方針もQC(品質確認)工程で確認します。
見積時には、計測エリアの面積・土質・掘削深さの想定、および最終成果物の形式(LandXML・DXF等)をお知らせいただくと、現場条件に応じた適切なご提案が可能です。費用は現場条件により異なるためご相談ください。
東海エアサービスの対応
東海エアサービスは測量業登録 第(1)-37730号を取得し、全省庁統一資格(役務・全国)を保有する測量・3次元計測の専門会社です。ドローン測量の実績は218件以上にのぼり、土工管理における地山土量・ほぐし土量・締固め土量の三者換算を含む土量計算を多数手がけています。愛知・三重・岐阜・静岡の東海4県を主な対応エリアとし、隣接県も含めた広域での現地計測に対応しています。公共工事・民間工事いずれも対応可能で、i-Construction推進を目的とした3次元データ納品にも実績があります。
よくある質問
ドローン測量で算出した体積は地山土量ですか、それともほぐし土量ですか?
ドローンの写真測量や点群計測で求められる体積は、掘削前後の地表面差分から得られる地山土量(自然状態の体積差)です。ほぐし土量に換算するには、現場の土質区分に応じたほぐし率Lを乗じる必要があります。東海エアサービスでは計測結果の報告書に地山土量を明示し、依頼に応じてほぐし率を適用した換算値もあわせて提示することが可能です。土質データがない場合は、標準的な参考値の範囲をお示しするとともに、現場担当者による土質確認を推奨しています。
土質が複数混在する現場でも正確にほぐし土量を算出できますか?
可能ですが、事前の土質区分の把握が精度を左右します。ボーリングデータや現場の地質調査結果をご提供いただければ、計測エリアを土質区分ごとにゾーン分割し、各ゾーンに異なるほぐし率を適用して積み上げ計算を行います。TREND-POINTを用いた区間別体積計算により、区分ごとの地山土量・ほぐし土量を整理したレポートとして納品できます。土質データがまったくない場合は、工事区域の代表的な土質を確認するための簡易調査との組み合わせをご検討ください。
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