キネマティック測位とは、GNSS受信機を移動させながら位置を求める測位方式で、基準局(固定点)と移動局の観測データを組み合わせて解析する。RTK(リアルタイムキネマティック)のようにその場で結果を得る方式と、後処理で解析する方式がある。
関連用語: スタティック測位、単独測位、基準点測量
現場での使われ方
地形測量や出来形計測のように多数の点を短時間で観測したい場面で使われる。基準局からの距離(基線長)が長くなるほど解の安定性が落ちるため、現場の広さに応じて基準局の設置位置や、必要ならネットワーク型RTKの利用を検討する。1人で受信機を持ち歩きながら次々に点を取得できるため、断面測量や地形図作成の作業効率はトータルステーションでの1点ずつの観測に比べて高くなりやすい。
実務での注意点
- 初期化(FIX解を得るまでの待ち時間)が長引く場所では、上空が開けた場所で一度初期化してから移動する。
- FIX解とFLOAT解を混同したまま記録すると精度不足のデータが紛れ込むため、取得時に解の種別を必ず確認する。
- 基準局が動いていないか(据付のずれ)を作業開始時と終了時の既知点照合で確認する。
- 移動局が木陰や建物脇を通過する区間はFIXが外れやすく、観測後に軌跡と点群を見返して再測が必要な区間を洗い出す。
— TAS Technical Writing Team(技術記事監修)