クラウド連携(点群)とは

クラウド連携(点群)とは、ドローン測量や地上型レーザースキャナで取得した三次元点群データを、クラウドストレージやSaaS型の点群処理・共有プラットフォームにアップロードし、複数の関係者がWebブラウザや専用ビューアから同一データにアクセス・確認・活用できる仕組みを指す。現地に赴かずとも設計者・施工者・発注者が同一の三次元情報を参照できるため、測量後のデータ活用フローを大きく変える技術として注目されている。

クラウド連携(点群)の概要・ポイント

従来、点群データは計測後にHDDやDVDで納品・受け渡しするケースが主流であり、ファイルサイズが数GB〜数十GBに及ぶことから転送・共有に時間と手間がかかっていた。クラウド連携を活用すると、以下のような運用上のメリットが生じる。

  • リアルタイム共有:処理済みデータをクラウドにアップすることで、物理メディアや大容量ファイル転送を介さずに関係者へ即時展開できる。
  • ブラウザ上での確認:専用ソフトをインストールしていない発注者や施工管理担当者でも、WebブラウザベースのビューアからLAS/LAZ形式のデータを閲覧・計測できるサービスが増えている。
  • BIM/CIMとの連動:クラウド上の点群データをBIMモデルや設計データと重ね合わせることで、設計照査・出来形管理・施工計画の精度向上に直結する。
  • 版管理とアクセス制御:更新のたびに差し替えが容易で、アクセス権限を設定することで情報漏洩リスクを抑えながら多者間共有が可能になる。

点群データの代表的なフォーマットはLAS/LAZであり、クラウド連携サービスの多くがこれらに対応している。DXF/DWGやLandXML形式への変換成果物も合わせて格納しておくと、土木CADソフト側からの参照が容易になる。

実務での使い方・注意点

現場でよく寄せられる相談として、「クラウドに上げたいが、どのフォーマットで処理してもらえばよいか」というものがある。東海エアサービスでは、ドローン空撮後の写真測量処理をMetashapeまたはPix4Dmapperで行い、点群生成・精度検証まで完了した段階でLAS/LAZ形式に書き出している。地上型レーザースキャナのデータはTREND-POINTで統合・フィルタリング処理を行ったうえで同形式へ変換し、用途に応じてDXF/DWGやPDFの二次成果物も同時に納品する。

クラウド連携を見据えた案件では、見積時に以下の点を確認している。

  • 発注者・施工者側がどのクラウドプラットフォーム(国土交通省のi-Construction関連サービス、民間SaaS等)を想定しているか
  • アップロード先のストレージ容量上限およびファイル形式の制約
  • 点群の座標系(平面直角座標系の系番号、測地成果2011準拠かどうか)
  • TREND-ONEを用いた計画設計データとの重ね合わせが必要かどうか

注意点として、点群データはそのままでは数GB以上になることが多く、クラウドアップロード前にLAZ形式(LASの可逆圧縮版)への変換や、必要範囲でのクリッピングを行うことで転送コストと管理負荷を下げることができる。また、座標系の設定ミスはクラウド上での他データとの重ね合わせ精度に直接影響するため、処理段階での検証(GCP照合、誤差レポート確認)を必ず実施している。

東海エアサービスの対応

東海エアサービスは測量業登録 第(1)-37730号を取得し、全省庁統一資格(役務・全国)を保有する測量専門会社として、公共測量基準に準拠した点群データの生成・納品に対応している。ドローン測量の実績は218件以上に上り、愛知・岐阜・三重・静岡の東海4県を中心に隣接県も対応可能なため、広域にわたる複数現場の点群データを一括してクラウド連携対応で納品する案件にも対応できる体制を整えている。国土交通省のCIM基準に沿ったLAS/LAZ形式での納品実績もあり、発注機関が指定するクラウドプラットフォームへの登録用データ作成についても対応可能かどうかを個別にご相談いただける。現場条件や利用するプラットフォームによって作業内容が変わるため、費用は現場条件により異なるためご相談ください。

よくある質問

クラウドにアップするために、点群データの座標系はどう指定すればよいですか?

公共測量や国土交通省のi-Construction関連案件では、測地成果2011に基づく平面直角座標系(EPSG:6669〜6687のいずれか)での納品が標準です。東海エアサービスでは計測時にGNSS基準点または国土地理院の電子基準点成果を用いて座標系を確定し、MetashapeまたはPix4Dmapperの処理段階で正しい投影系を設定します。クラウドプラットフォーム側が要求する座標系と処理設定を事前にお知らせいただければ、それに合わせた成果物を作成いたします。

点群データのファイルが大きすぎてクラウドにアップできないのですが、対処方法はありますか?

まず、LAS形式からLAZ形式(可逆圧縮)に変換するだけでファイルサイズを大幅に削減できます。それでも制限を超える場合は、TREND-POINTを用いて対象エリアをタイル分割してアップロードする方法や、密度間引き(ボクセルダウンサンプリング)によるデータ量の調整が有効です。ただし間引きは計測精度に影響するため、利用目的(出来形管理なのか現況把握なのか等)を踏まえてどの程度まで許容できるかを発注者と確認してから実施することを推奨しています。

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