As-Builtモデルとは

As-Builtモデル(アズビルトモデル)とは、施工完了後の構造物や地形を実測データに基づいて作成した3次元モデルのことです。設計段階のBIMモデル(設計モデル)と対比して用いられ、「竣工モデル」とも呼ばれます。ドローン測量や地上型レーザースキャナーで取得した点群データを処理・モデル化することで、実際に建設・施工された状態を正確に記録します。維持管理・改修設計・数量確認など、施工後の各種業務の基礎資料として機能します。

As-Builtモデルの概要・ポイント

As-Builtモデルが求められる背景には、設計図面と実際の施工結果の間に生じる「出来形差」を正確に把握・記録する必要性があります。従来は2次元図面への手書き修正や現場スケッチで対応されることも多く、精度や情報量に限界がありました。3次元計測技術の普及により、ミリ〜センチ単位の精度で現況を記録し、以後の設計・維持管理に活用できる環境が整っています。

  • 設計モデルとの差分検出:施工前の設計BIMモデルとAs-Builtモデルを重ね合わせることで、出来形の過不足・変位量を定量的に把握できます。
  • 維持管理BIMへの継承:竣工後の改修・点検計画にそのままデータを引き継げるため、現地再測量の頻度を抑えられます。
  • 数量照合・出来高検査:盛土・掘削・コンクリート打設量などを点群ベースで算定し、施工管理書類と突き合わせることが可能です。
  • CIM・i-Construction対応:国土交通省が推進するBIM/CIMの要求成果物として、発注者へのAs-Builtモデル納品が明示されるケースが増加しています。

実務での使い方・注意点

As-Builtモデル作成の標準的なフローは、①現地ロケハン・計測計画策定、②ドローンまたはレーザースキャナーによる計測、③点群処理・モデル生成、④品質確認(QC)、⑤納品データ整備、となります。

計測手段の選定は構造物の形状・規模・精度要件によって異なります。道路や造成地など広域の地形であればドローン写真測量(Metashape・Pix4Dmapper による処理)が効率的です。橋梁・トンネル・プラント設備のように複雑な構造を持つ対象には地上型レーザースキャナーを用い、取得した点群をTREND-POINTで処理してモデルを構築します。設計CADデータとの突き合わせ・出来形図の作成にはTREND-ONEを使用し、DXF/DWG形式で設計者・発注者が利用しやすい成果物に仕上げます。

成果物形式は発注仕様に応じて異なりますが、点群データはLAS/LAZ、オルソ画像はGeoTIFF、CAD図面はDXF/DWG、測量成果報告書はPDFが標準的です。LandXML形式での納品を求められるケースも増えており、事前に発注者・元請との仕様確認が必須です。

現場でよく受ける相談として、「設計BIMモデルとの重ね合わせ比較をしたいが点群データの座標系が合っていない」というケースがあります。計測時の基準点設置・GCP(地上基準点)の精度が後工程に直接影響するため、ロケハン段階での綿密な計画が重要です。費用・工期は現場の規模・アクセス条件・要求精度により大きく異なります。

東海エアサービスの対応

東海エアサービスは測量業登録 第(1)-37730号を取得し、全省庁統一資格(役務・全国)も保有する専門事業者です。ドローン測量単体で218件以上の実績を持ち、As-Builtモデル作成においても設計モデルとの差分解析・出来形管理・BIM/CIM対応納品まで一括して対応しています。拠点は名古屋市名東区で、愛知・三重・岐阜・静岡の東海4県を中心に、隣接県へも対応しています。公共工事・民間工事問わず、発注仕様書に合わせた成果物形式での納品が可能です。現場条件により対応内容・費用が異なるため、まずはご相談ください。

よくある質問

As-Builtモデルと点群データはどう違いますか?

点群データは計測機器が取得した座標値の集合体(生データに近い状態)であり、As-Builtモデルはその点群を解析・整理して構造物の形状・寸法・位置情報を体系的に表現したものです。点群はLAS/LAZ形式でそのまま納品することもありますが、As-Builtモデルとして活用するには、不要点の除去・座標変換・面モデルや軸線への変換処理が必要です。用途によってどの段階まで処理するかが変わるため、発注仕様の確認が重要です。

既存構造物(竣工図が古い・存在しない)でもAs-Builtモデルを作れますか?

作成可能です。むしろ既存構造物のリバースエンジニアリング(現況から3次元モデルを起こすこと)こそがAs-Builtモデルの主要な用途の一つです。竣工図が存在しない、または図面と実態が乖離している場合でも、現地計測データから正確なモデルを構築できます。改修設計・耐震診断・設備更新の基礎資料として活用されるケースが多く、設計事務所・ゼネコン・施設管理者からのご依頼に対応しています。

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