在庫計測——これはドローン測量の意外な活躍分野です。
建設資材ヤード、砕石置き場、製紙工場の在庫棚卸し。ドローンで上空から撮影して、3Dデータから体積を計算する。目視では絶対に正確に測れません。
ある中堅建設企業さんの砕石ヤードで計測したときのことです。
### 「たぶん600トンくらい」
発注者さんの担当者は、「いま砕石が600トンくらいあると思う」と言ってました。
目視推定です。毎日、出荷・納入があるので、「大体、このくらい」という感覚的な数字。在庫管理システムも、完全には同期していないとのことでした。
我々はドローンで撮影。地上基準点を5個、ヤードの周辺に設置。30分の飛行で200枚以上の画像を取得しました。
### 処理結果:誤差60トン
処理が完了して、計算結果を見たときは「あ、これ、お客さんびっくりするだろうな」と思いました。
実際の砕石量:540トン
お客さんの推定:600トン
誤差:60トン(10%)
発注者さんに結果をお見せすると、本当に驚いてました。「え、600じゃなくて540?」みたいな。
### なぜ誤差が出たのか
後で担当者さんと雑談してて分かったのは、「実は3ヶ月前に大量出荷があったけど、在庫リストに反映されてなかった」ということでした。
目視推定は「感覚」に頼るので、そういう記録漏れがあると、ズレが生じる。ドローン計測は「その瞬間の事実」を拾うので、逃げようがない。
60トン誤差というのは、1トン13,000円の砕石だと、およそ78万円分。無視できない誤差です。
### その後のメリット
その後、発注者さんは我々の計測結果をもとに、在庫管理システムをリセットしました。
「毎月、ドローン計測をしてほしい」という依頼もいただいて、いまは定期計測のお客さんになっていただいています。
目視では「大体」で終わりますけど、ドローン計測は「正確な数字」を提供できる。その価値が、この仕事を通じて本当に理解できました。
加えて、在庫計測は季節や天候の影響が少ないので、測量よりも予定が立てやすいのも良いところです。
### 教訓
ドローン測量を「精度の高い測量」として売るだけじゃなくて、「目視では見えない事実を数字で教える」というサービスとして位置付けることの大切さを学びました。