「衛星写真じゃダメなの?」と聞かれた時に説明したこと

「衛星写真じゃだめなんですか?」

顧客から、こんな質問を受けたことがあります。

「Googleマップには衛星写真がついているし、最近の衛星も高性能だって聞きました。わざわざドローン測量をする必要ですか?」

ごもっともな質問です。実際、衛星画像は解像度が上がってきました。ただ、私たちが実際に現場で経験したのは、「衛星写真では対応できない案件がほとんど」ということです。

衛星写真の3つの限界

1. 精度が全く違う

衛星写真の解像度は、最高級の商用衛星でも30cm程度です。ドローン測量は水平±3cm、垂直±5cm。

「数cm変わって何が問題?」と思うかもしれません。ですが、建設現場では1cmの誤差が大きいです。土量計算では累積誤差が数百トンに膨らむこともあります。

2. 雲や影が邪魔をする

衛星が通過した時間に雲があると、その日の画像は使えません。当社が対応している中堅建設会社の案件では「今月の衛星写真は雲被り40%で使えない」というケースがありました。

ドローンなら、天気の良い日を選んで何度でも飛べます。

3. 著作権・利用規約の制限

Googleマップの衛星写真は、商用利用が禁止されています。建設会社が施工図に使うこともできません。商用衛星データを使おうとすれば、莫大なライセンス費用がかかります。

ドローン測量で撮影したデータは、顧客の完全な財産です。著作権も顧客にあります。

「じゃあなぜ衛星の方じゃないの?」の答え

実は、大手ゼネコンでも衛星測量を試してみた経験があります。ですが、ほぼすべてのケースで「精度不足」「雲の問題」「著作権」のいずれかで断念しています。

衛星測量会社も「高精度測量が必要な現場には向かない。広域監視・進捗確認向け」と明言しています。

当社の顧客から「以前、衛星測量を試してみたけど、精度がイマイチだった」と聞くこともしばしば。

「衛星写真+ドローン」の組み合わせなら

ただし、完全に否定するわけではありません。

広大な敷地の概観把握には、衛星写真は有用です。「ざっと広域を把握してから、精密測量が必要な箇所だけドローン」という組み合わせなら、コスト効率も良いです。

実際、大手建設企業では「月次の進捗確認には衛星写真、正確な施工管理図にはドローン」という使い分けをしています。

我々が衛星ではなくドローンにこだわる理由

結論から言うと、現場の精度要求に応えるなら、衛星では物理的に不可能だからです。

私たちが測量業登録(第(1)-37730号)を取得したのも、「信頼できる計測データを顧客に提供する」という使命があるから。衛星で精度不足なら、それは顧客への裏切りになります。

「ドローン測量って高いですね」と言われることもあります。ですが、精度不足で後からやり直す方がはるかに高くつきます。

「でも衛星なら安いのでは?」

意外かもしれませんが、商用衛星データも安くありません。

Googleマップは無料ですが、これを建設図に使うことはできない。商用衛星会社のデータは、1回の計測で20〜50万円かかることも。

当社のドローン測量は25万円〜。悪天候の待機時間や再飛行のリスクを考えると、衛星より顧客にとってはコスト安定的です。

まとめ:衛星はGoogleマップ用、精密測量はドローン

衛星写真とドローン測量は、用途が全く異なります。

  • 衛星写真:広域確認、日々の進捗モニタリング
  • ドローン測量:精密測量、施工管理図、公共工事

「なぜドローンなのか」という質問をもらったら、これからも「精度と信頼性がドローンの強みです」と正直に答え続けます。

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