木材チップ・バイオマス燃料の在庫計測|ドローンで体積を正確に把握

バイオマス発電所・製紙工場・木材加工工場では、木材チップや木質ペレット、剪定枝チップなどの燃料在庫を屋外ヤードや屋内サイロで管理しています。燃料調達コストが変動する中、在庫量の正確な把握は燃料費管理と発電計画の両面で欠かせません。しかし、堆積物の形状が不規則で表面が毎日変化するため、巻き尺や重機のバケット換算では誤差が大きく、月次棚卸しでも受払帳簿との差異が埋まらないという相談が後を絶ちません。ドローン測量と地上型3Dスキャンを組み合わせることで、こうした堆積物の体積を短時間・高頻度で取得し、在庫管理の精度を引き上げることができます。

3D計測でできること

堆積したバイオマス燃料の計測は、屋外ヤードと屋内サイロで手法が異なります。屋外の大型ヤードはDJI系RTK/PPKドローンによる写真測量が適しています。飛行で点群を取得し、基準面(地盤面)との差分から体積を算出します。屋内や低天井のサイロ・格納庫では、地上型レーザースキャナを用いた3Dスキャンを採用します。スキャナを数か所移動させて複数回スキャンし、点群を合成して全体形状を把握します。

環境主な計測手法取得データ成果物
屋外ヤード(大規模堆積)ドローン写真測量(RTK/PPK)点群(LAS/LAZ)・DSM体積計算表・DWG・PDF
屋内サイロ・格納庫地上型レーザースキャナ点群(LAS/LAZ)体積計算表・断面図・DXF
中規模屋外(障害物あり)ドローン+地上スキャン併用統合点群体積計算表・3Dモデル

いずれの手法でも、点群処理はTREND-POINTおよびTREND-ONEで行い、基準面設定・体積算出・差分比較までを一貫して実施します。成果物はLAS/LAZ形式の点群データ、DWG/DXF形式の図面、PDF形式の体積計算表として納品します。

バイオマス固有の留意点

含水率の変動と嵩密度

木材チップやバイオマス燃料は含水率によって嵩密度が大きく変動します。3D計測で得られるのはあくまで体積であり、重量や熱量に換算するには計測時点の含水率・嵩密度の実測値が必要になります。「体積が同じでも雨季と乾季では重量が異なる」という当然の事実を、帳簿管理の中で見落としているケースがあります。計測結果を受払管理に組み込む際は、計測日に含水率サンプリングを同時実施し、換算係数を明示して記録することを推奨しています。

発酵・自然発熱による形状変化

大量に堆積した木材チップは内部で発酵が進み、自然発熱が起きることがあります。表面が陥没したり、定期的に切り返しを行うことで堆積形状が大きく変わります。定点計測の間隔が長すぎると、発熱対策の切り返し前後で体積変化の原因が燃料消費なのか形状変動なのか判別できなくなります。発熱リスクが高い夏季や長期保管時は、計測頻度を上げるか、切り返しのタイミングに合わせて計測を実施するとよいでしょう。

粉塵環境での計測

チップの搬出入や切り返し作業中は粉塵が多く発生し、ドローンのセンサーや機体に影響を及ぼす場合があります。計測は搬出入作業の前後どちらかに集中させるか、粉塵が落ち着いた時間帯を選定します。また、粉塵が多い屋内環境では地上型スキャナの光学系の保護にも注意が必要です。

受払差異の管理

バイオマス燃料の在庫管理で課題になりやすいのが、受払帳簿の累積差異です。入荷時の計量票と払出時の実績を積み上げた帳簿在庫と、3D計測による実在庫体積が合致しない場合、差異の原因特定が必要になります。主な原因としては、含水率変動による重量換算誤差・切り返しや自然発熱による減容・計量機器の誤差・盗難や散逸などが挙げられます。

定期的に3D計測を実施し、計測間の体積変化量と入出庫記録の差分を突き合わせることで、どの期間にどの規模の差異が発生しているかをトレースできます。月次または四半期ごとの棚卸しに計測データを組み込むことで、帳簿管理の信頼性が上がり、燃料調達計画の精度も改善します。

現場でよくある相談

  • 「屋根なしの屋外ヤードで大量のチップを管理しているが、月次棚卸しで毎回差異が出る。帳簿なのか計量なのか原因が分からない」――定期計測で体積変化を押さえ、入出庫記録と突合して差異の発生区間を切り分ける進め方を案内しています。
  • 「サイロの天井が低く、ドローンが飛ばせない。内部の残量を正確に把握したいが従来の方法では危険が伴う」――地上型レーザースキャナで非接触に内部形状を取得する方法を検討します。
  • 「含水率が高い時期と低い時期で帳簿の見え方が変わる。体積計測と含水率管理を連動させたい」――計測日の含水率サンプリングと体積を組み合わせた換算表の作成に対応しています。

東海エアサービスの実務での進め方

  • 事前確認:ヤードの広さ・堆積の高さ・屋根の有無・入出庫頻度・含水率管理の有無を確認し、ドローン計測か地上スキャンかを選定する。屋外と屋内が混在する場合は両手法の組み合わせを提案する。
  • 基準面の設定:初回計測時にGNSS基準点または既知点を設置し、以降の差分計算に使う基準面を確定する。これにより2回目以降の計測で「前回比の体積変化量」が算出できる。
  • 点群処理と成果物:TREND-POINTで点群処理を行い、体積計算表をLAS/LAZ・DWG・DXF・PDFで納品する。含水率サンプリング結果と組み合わせた重量換算表の作成も対応する。
  • 定期計測プランの設計:月1回・四半期1回など、燃料管理サイクルに合わせた定期計測のスケジュールを組む。発熱リスクが高い夏季は頻度を上げる運用を推奨している。
  • 見積時の確認項目:ヤード面積・堆積高さの想定最大値・屋内/屋外/混在の別・基準点の有無・成果物の形式要件・計測頻度・入出庫停止が可能な時間帯。測量業 登録第(1)-37730号、全省庁統一資格を保有し、全国対応。

3D計測・在庫の点群化

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採石・骨材・石炭・木質チップ・スクラップなどの在庫棚卸しは、ドローン在庫計測サービス(料金・対応材料・計測の流れ)で対応しています。月次・四半期の定期計測もご相談ください。

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