問い合わせで真っ先に「費用は?」と聞かれる理由を考えた

ホームページを見て電話してくださるお客さんのほとんどが、開口一番「費用はいくらですか」と聞いてきます。最初のうちは「まず現場の状況を聞かせてほしい」と思っていました。でも件数をこなすうちに、そう聞かれるのには理由があると気づきました。そしてその理由を理解してからは、電話の最初のやりとりが変わりました。

なぜ最初に費用を聞くのか考えた

お客さんの立場で考えると、すぐに合点がいきます。理由は主に三つあります。

一つ目は、社内で話を前に進めるために予算感が必要だということ。担当者が「ドローン測量を使ってみたい」と思っても、上司や経理に通すには概算でいいから金額が要ります。「やってみます」では動けません。

二つ目は、ドローン測量の相場がまだ世間に浸透していないこと。従来の測量費の標準積算は業界で共有されていますが、ドローン測量はここ数年で急速に普及したこともあり、「一般的にいくらかかるか」を知らずに問い合わせてくる人がほとんどです。だから最初に聞かざるをえません。

三つ目は、過去の経験から不安があること。「以前に見積をとったら想像より高かった」「別の業者に頼んだら思ったより安くてかえって心配だった」という声を聞くことがあります。両極端な金額を見てきた人は、相場感をつかむために最初に費用を確認しようとします。

どれも至極まっとうな理由です。

すぐに金額を言えない理由

ただ、電話口で即答できないのにも理由があります。ドローン測量の費用は、現場の条件と成果物の仕様によって大きく変わるからです。

費用に影響する要素を挙げると、まず測量対象の面積があります。面積が広ければフライト回数が増え、処理するデータ量も増えます。次に要求精度。公共測量準拠で精度管理表まで作成するのか、社内参考値として使うのかでは、作業工程がまるで違います。

GCP(地上基準点)の数と設置状況も変わります。既存の基準点を使えるか、新たに設置が必要かで工数が変わります。成果物の加工深度も大きな要因です。飛行データだけ納品するのか、点群処理まで行うのか、LandXMLや横断図・縦断図まで仕上げるのかで、作業量は何倍にもなります。

現地アクセスと旅費の問題もあります。遠方の現場では移動コストが発生します。さらに飛行申請。DID(人口集中地区)や規制空域では国土交通省への飛行許可申請が必要で、申請から許可まで一定の期間がかかります。この期間がスケジュールに影響することもあります。

これらすべてが確定しないと、正確な費用は出せません。電話口で「だいたいいくらです」とは言えない構造になっています。

同じ「ドローン測量」でも中身は大きく違う

「ドローン測量をお願いしたい」という言葉ひとつにも、実は幅があります。

たとえば、造成工事の進捗確認のために現場を上から撮影して3Dモデルを作る、というケースがあります。一方で、公共工事の精度管理として、測量業登録事業者が作成した精度管理表を成果物に含めることが求められるケースもあります。前者と後者では、作業の内容も、使う機材の精度要件も、納品物も、確認すべき要件も、まったく異なります。

当社ではDJI系のRTK・PPK対応機を使い、点群処理にはTREND-POINTとTREND-ONEを使っています。成果物はLAS・LAZ形式の点群データ、DWG・DXF形式の図面、PDF形式の報告書と精度管理表など、用途に合わせて対応しています。こうした処理の幅があるからこそ、「何を納品するか」が費用の根拠を大きく左右します。

だから用途から伺うようにしている

「費用はいくら?」という問いに対して、今は正直にこう答えています。「用途と現場の状況を教えていただければ、費用の目安と、その根拠をお伝えできます」と。

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何のために使うか。測量結果を社内でどう活用するか。必要な精度の水準はどこか。これが分かると、必要な作業工程が決まり、費用の根拠を説明できるようになります。根拠のある金額は、お客さんが社内で稟議を通す材料にもなります。

「費用はいくら?」という問いの裏にあるのは、金額そのものよりも「安心して任せられるか」という確認ではないかと思っています。だから費用の決まり方を丁寧に説明することが、最初の信頼につながると感じています。

東海エアサービスの実務での進め方

初回の電話やメールでは、まず現場の用途・面積・納品形式・希望スケジュールを確認します。そのうえで、必要な機材構成・飛行計画・処理工程・申請対応の有無を整理し、費用の根拠とともに見積を提示するようにしています。

測量業登録(第(1)-37730号)と全省庁統一資格を持ち、全国対応しています。公共工事の成果基準に準拠した精度管理も行っており、官公庁・建設コンサル・ゼネコンからの依頼にも対応しています。

「費用はいくら?」は、最初の一歩です。その問いを入口にして、現場に必要なものを一緒に整理していくのが、うちのやり方になっています。

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TAS Technical Writing Team(技術記事監修)

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