ドローン測量データのGIS統合活用|QGISとArcGISでの地形解析

ドローン測量で取得したオルソ画像・点群・DSMは、それ単体で十分な精度と情報量を持っています。しかし「取得して終わり」では、データが持つポテンシャルを半分も使えていません。GIS(地理情報システム)に取り込み、既存の地図や台帳と重ね合わせてはじめて、土地の現況把握・変化検出・資産管理といった実務的な分析が可能になります。このページでは、ドローン測量成果をGISで活用するための基本的な考え方と、東海エアサービスが現場で意識していることをお伝えします。

GISで何ができるか

ドローン測量で得られる主な成果物は、オルソ画像・点群(LAS/LAZ)・DSM(数値表面モデル)の3種類です。それぞれGISに取り込むことで、次のような分析が可能になります。

成果物GISでできる主な操作活用場面の例
オルソ画像(GeoTIFF)航空写真・地形図との重ね合わせ、経年変化の比較土地利用変化の把握、施工前後比較
点群(LAS/LAZ)標高値の取得、断面図の生成、勾配・傾斜角の算出法面管理、土量概算、インフラ点検
DSM等高線の自動生成、距離・面積・体積の計測、浸水解析の入力データ化排水計画、宅地開発の造成検討

さらに、既存の地番図・道路台帳・埋設管図・建物ポリゴンといったベクタデータと重ね合わせることで、「この構造物はどの地番にかかっているか」「管路と現況地形の関係はどうなっているか」といった照合作業が格段に効率化されます。距離計測・面積計算・勾配分析も、GIS上であれば属性情報と紐付けながら一元管理できます。

GISへの取り込みの基礎知識

ドローン測量データをGISに取り込む際、最初に確認しなければならないのが座標系と測地系の一致です。ここがずれていると、データが大きくずれて表示されるため、分析の前提が崩れます。

日本では測量成果の座標系として、平面直角座標系(JGD2011ベース)が広く使われています。主要なGISソフトはEPSGコードで座標系を指定する仕様のため、成果物に付帯するEPSGコードの確認が必須です。たとえば、平面直角座標系の第7系(名古屋周辺)はEPSG:6677に相当します。

対応フォーマットの目安は以下のとおりです。

  • オルソ画像:GeoTIFF(位置情報埋め込み済みのTIFF)が最も汎用的。ワールドファイル(.tfw)付きのTIFFでも代用可。
  • 点群:LAS・LAZが標準。LAZはLASを可逆圧縮したもので、ファイルサイズを抑えられます。
  • ベクタデータ・図面:DXF・DWGをGISに取り込む場合は、属性情報が失われることがあるため、変換前に内容を確認する必要があります。

活用時の留意点

GIS活用を進める際に、現場でよく相談を受けるポイントが3点あります。

座標系不一致によるズレ:古い図面や他社が作成したデータを重ね合わせるとき、測地系が旧日本測地系(Tokyo Datum)のままのケースがあります。JGD2000・JGD2011と混在すると大きなズレが生じます。取り込み前に必ず確認し、変換処理を挟むことが必要です。

点群ファイルの容量と間引き:高密度な点群はファイルサイズが大きくなることがあります。GIS上で全点を読み込もうとすると処理が重くなるため、解析目的に合わせて間引き(ダウンサンプリング)したデータを用意するか、ラスタ(DSM/DTM)に変換してから取り込む方法が現実的です。

属性情報の管理:GISはジオメトリ(形状)と属性(名称・番号・日付など)を組み合わせて管理するのが本来の使い方です。ドローン測量成果も、撮影日・地番・施工区間名などの属性を付帯させておくことで、後からの検索・抽出・帳票出力が容易になります。

よくあるご質問

Q. 成果物はどのフォーマットで納品してもらえますか?
東海エアサービスでは、オルソ画像はGeoTIFF、点群はLAS・LAZ、図面データはDXF・DWGを標準としています。GISソフトの種類や後工程のワークフローに合わせてフォーマットを相談することができます。座標系・EPSGコードの指定にも対応しています。
Q. 既存の台帳や図面との整合はどこまで対応できますか?
測量成果の座標系を既存図面に合わせることは対応可能です。ただし、既存図面の測地系が不明な場合や、旧測地系で作成されたデータの変換が必要な場合は、変換精度の前提について事前に確認する必要があります。

東海エアサービスの実務での進め方

東海エアサービスでは、写真測量処理にMetashape・Pix4Dmapperを使用し、点群処理・地形解析にはTREND-POINT・TREND-ONEを用いています。成果物はGeoTIFF(オルソ画像)・LAS/LAZ(点群)・DXF/DWG(図面)・PDFを標準納品物としており、お客様のGIS環境に合わせたフォーマット調整も承っています。

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GIS活用を前提とした案件では、撮影計画の段階から座標系・地上解像度・GCPの配置を擦り合わせます。「GISに取り込んだときに使えるデータ」を意識して処理を進めることで、取り込み後の再加工や変換作業を最小限に抑えられます。

測量業登録 第(1)-37730号・全省庁統一資格を保有し、全国の現場に対応しています。地形解析・台帳照合・インフラ管理など、GIS活用を前提としたドローン測量に対応しています。

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