鉄スクラップ・非鉄金属ヤードの在庫計測|ドローンで金属廃棄物を正確に把握

鉄スクラップや非鉄金属のヤードでは、在庫量の把握が日常的な課題になっています。積み上がった山の形状は毎日変わり、品目が混在することも多く、目視や人力での巻き尺計測では実態に合った数値が出にくいものです。「廃棄物処理法上の管理記録をどう残すか」「売却時の契約重量と手元の在庫がどの程度一致しているか」――そういった実務上の問いに答えるための計測手段として、ドローンと地上型3Dスキャナを組み合わせた点群計測の問い合わせが増えています。

3D計測でできること――不定形の山を点群で外形体積として把握する

ドローン写真測量(UAV-SfM)または地上型レーザースキャナで取得した点群データは、山全体の外形を三次元の座標群として記録します。凸凹のある不規則な形状でも、点群から生成したデジタル表面モデル(DSM)上で体積を算出できます。これは、単純な形状に近似して計算する方法に比べて、実形状に即した体積値に近づきます。

計測手段主な適用場面点群特性
DJIドローン(RTK/PPK)ヤード全体の広域計測・定期モニタリング上面・側面を広範囲に取得
地上型レーザースキャナ屋根付き施設・山の側面・近接精度が必要な部位側面の細部まで高密度に取得
併用屋内外混在・複雑構造のヤード全体死角を補い合って外形を構成

点群処理にはTREND-POINTを使用し、DWG・DXF・LAS/LAZ体積計算表などの形式で成果物を納品します。どの計測手段を選ぶかは、ヤードの形状・屋根・遮蔽物の有無・必要な計測頻度によって現地状況を確認した上で判断しています。

金属スクラップ固有の留意点――空隙率と嵩比重のばらつきを正しく理解する

金属スクラップ在庫計測で特に重要なのが、「体積=質量」と単純に結びつけられない点です。砂や土砂と違い、鉄スクラップは個片同士の間に大きな空隙が生まれます。山の外形体積(見かけ体積)と、実際に金属が占める実体積は大きく異なります。

  • 空隙率のばらつき:形状が不揃いなスクラップほど積み方によって隙間の割合が変わる。H鋼の切断材と薄板プレス材では同じ体積でも空隙の大きさが全く異なる。
  • 嵩比重の変動:品目ごと・ロットごとに嵩比重は異なり、さらに選別前後・破砕前後でも値が変わる。計測した体積から質量を推定する際には、その嵩比重がどの状態のものかを明確にする必要がある。
  • 品目混在:鉄・アルミ・銅・ステンレスが混在しているヤードでは、品目ごとの比重差が大きいため、エリア別・品目別に区切って計測する方が実態に近い管理になる。

3D計測が提供できるのは「外形体積の客観的な記録」であり、質量換算には現場で別途確認した嵩比重の数値が必要になります。この点を混同したまま計測を発注するとミスマッチが起きるため、事前の打ち合わせで使途(帳簿管理・売却交渉・廃棄物台帳)を明確にしておくことが重要です。

記録性と適正管理――廃棄物管理台帳としての計測データ

廃棄物処理法の観点から、スクラップヤードでは保管量の上限管理や定期的な記録が求められることがあります。目視による「おおよその量」では、査察や自治体への報告時に説明根拠として弱くなります。

ドローン・3Dスキャナによる計測データには、計測日時・座標・点群データ本体がセットで記録されます。同一ヤードを定期的に計測すれば、在庫量の増減推移をデータとして示すことができます。また、体積計算表とDWG/DXF形式の図面を組み合わせることで、廃棄物管理台帳に添付できる客観的な資料が整います。計測記録が残ることは、トレーサビリティの観点からも有効です。

現場でよくある相談

  • 「月に一度、ヤード全体の在庫量を定期記録したい。何回かまとめて計測スケジュールを組めるか」――定期的な計測スケジュールには対応しています。初回計測でベースラインを取り、以降の差分で増減管理できる体制を組む案件の相談が多くあります。
  • 「屋根のある建屋とオープンヤードが混在している。ドローンだけでは無理か」――屋根あり部分は地上型レーザースキャナ、屋外はドローンと使い分けて全体を一体のデータにまとめることが可能かどうかを、現地状況を確認した上で判断しています。
  • 「計測結果を社内の在庫帳票と連動させたい。どんな形式で納品されるか」――体積計算表はPDF形式で納品でき、点群データはLAS/LAZ形式で提供します。DWG・DXFによる平面図・断面図の出力にも対応しています。

東海エアサービスの実務での進め方

金属スクラップヤードの計測を受け付ける際、現地確認前に以下の項目をヒアリングしています。

  • ヤードの広さ・形状・屋根の有無・計測対象エリアの範囲
  • 主要品目(鉄・非鉄・混在の別)および選別状況(選別前・後・混在)
  • 計測目的(廃棄物台帳用・売却前確認・定期モニタリング・社内帳票管理)
  • 定期計測の頻度(単発か月次・四半期かによって計測設計が変わる)
  • 成果物の用途(提出先がある場合、書式の制約があるか)

使用機材はDJI系RTK/PPK対応ドローンおよび地上型レーザースキャナ。点群処理はTREND-POINT・TREND-ONEで実施し、LAS/LAZ・DWG・DXF・PDF・体積計算表の形式で納品します。測量業 登録第(1)-37730号、全省庁統一資格を保有し、全国対応が可能です。ヤードの平面図や現地写真があれば、それをもとに計測設計の概要をまとめた上で見積を提示しています。

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  • ドローン・地上型レーザースキャナによる3D計測(測量業登録 第(1)-37730号・全国対応)
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