建設コンサルタント・設計事務所がドローン測量を外注するガイド

建設コンサルタントや設計事務所がUAV測量を外注するケースは、近年の公共事業におけるi-Construction推進を背景に増加しています。自社内に測量部門がないコンサル事務所や、繁忙期に現況測量リソースが不足する設計事務所にとって、UAV測量の協力会社活用は業務の継続性を支える現実的な手段です。ただし、成果物の互換性や公共測量への対応可否を事前に確認しておかないと、後工程の設計作業に影響が出ることがあります。このページでは、外注を検討する際の具体的な確認ポイントと実務的な進め方を整理します。

外注で得られること

UAV測量の協力会社に外注することで、自社が機材・資格・要員を保有せずに写真測量や点群データを調達できます。設計の上流段階で高精度な現況データを手配できれば、後工程の地形把握や数量算出の精度が向上します。また、繁忙期や遠距離現場への対応としても活用しやすい体制です。

活用場面内容
現況測量設計着手前の地形把握。UAV写真測量による高密度点群・正射影画像を取得し、設計CADへのデータ投入に活用
土量計算施工前後の点群比較による土量算出。設計変更時の数量確認にも利用可能
3D点群データ活用LAS/LAZ形式の点群をTREND-ONE等のCADソフトに読み込み、横断図・縦断図・DWG出力に対応
繁忙期補完自社測量リソースが集中する時期に、外部協力会社で並行稼働

協力会社選定の確認点

UAV測量の協力会社を選ぶ際、以下の点を事前に確認しておくことを推奨します。

測量業登録の有無:公共測量を含む業務では、測量法に基づく測量業登録が必要です。登録番号の確認は基本的な確認事項です。なお、東海エアサービスは測量業 登録第(1)-37730号を保有しています。

公共測量への対応経験:公共測量では国土地理院の作業規程に準拠した作業フローが必要です。民間測量のみ対応の事業者に依頼すると、後から成果物の再取得が必要になる場合があります。発注前に公共測量実績と準拠規程の確認を行ってください。

成果物フォーマットの事前すり合わせ:設計側が使用するCADソフトに合わせた成果物形式(DWG・DXF・LandXML・LAS/LAZなど)での納品が可能かを確認します。フォーマット変換を協力会社側で対応できるかどうかも確認ポイントです。

精度管理・GCP配置の方針:RTK/PPK対応機の使用有無、地上基準点(GCP)の設置数・配置方針、精度検証の手順を事前に確認します。現場条件によって精度に影響が出るケースがあるため、要求精度を明示した上で協議することが重要です。

再委託の有無:公共事業では再委託制限が設けられることがあります。協力会社が自社で飛行・処理を完結するか、さらに外注するかを確認してください。

成果物連携の留意点

UAV測量の成果物を設計業務に組み込む際、座標系とフォーマットの整合が最も重要です。

座標系の統一:日本では公共測量に平面直角座標系(系番号指定)が使用されます。協力会社が使用した座標系と設計側のCAD環境が一致していないと、データ位置がずれる原因になります。発注前に「どの座標系・測地系で成果を作成するか」を明示した仕様書を渡すことが有効です。

LandXML・点群の受け渡し:縦断・横断設計に点群データを活用する場合、LandXML形式での受け渡しはCADソフトとの親和性が高い選択肢です。点群はLAS/LAZ形式が標準ですが、密度・分類処理(地表面フィルタリングの有無)についても仕様に含めることを推奨します。TREND-POINTなどの国内土木CADでは処理済み点群の直接読み込みに対応しているケースが多いため、ソフトウェア環境を協力会社に伝えてください。

公共業務での留意点

公共発注業務にUAV測量を組み込む場合、以下の確認を発注前に行ってください。

公共測量作業規程への準拠:国土地理院の「公共測量作業規程の準則」に基づく作業管理が必要です。UAV写真測量については同準則の写真測量編に規定があります。協力会社がこの規程に沿った作業計画書・精度管理表を作成できるかを確認してください。

電子納品への対応:国交省・地方自治体への電子納品では、ファイル命名規則・フォルダ構成・メタデータの形式が定められています。協力会社側で電子納品形式に整えた成果物を納品できるか確認するか、設計事務所側で整形作業を行う前提で工程計画を立ててください。

発注仕様書・特記仕様書の事前共有:官公庁案件では特記仕様書に測量精度・成果物種類・座標系が明示されていることが多いです。協力会社には発注仕様書を共有し、要件を満たす作業計画書の提出を求めることが後のトラブル防止につながります。

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よくあるご質問

Q. 設計業務に必要な点群データの処理(地表フィルタリングなど)まで依頼できますか?
A. 対応可能です。取得した点群データに対して、地表面抽出・ノイズ除去・分類処理を行い、設計CADで使用しやすい形式での納品に対応しています。どのような設計作業に使用するかを事前にお伝えいただくと、処理内容を適切に設定できます。

Q. 全省庁統一資格を保有していますか?公共事業での協力会社として登録できますか?
A. 全省庁統一資格を保有しています(役務・全国)。省庁横断の競争参加資格が必要な発注業務においても、協力会社・部分委託先としての登録要件を満たしています。

東海エアサービスの実務での進め方

東海エアサービスでは、建設コンサルタント・設計事務所からの部分委託・協力会社依頼に対応しています。測量業登録(第(1)-37730号)および全省庁統一資格を保有しており、公共測量を含む業務に対応しています。

飛行機材はDJI系RTK/PPK対応ドローンを使用し、写真測量の処理にはMetashapeおよびPix4Dmapperを使用しています。点群処理・CAD出力はTREND-POINT・TREND-ONEで行い、LAS・LAZ・DWG・DXF・LandXML・PDFなど複数形式での納品に対応しています。

進め方としては、まず発注仕様書または特記仕様書をご共有いただき、現場条件・要求精度・座標系・成果物形式を確認した上で作業計画を提示しています。ロケハン(現地事前確認)から測量・処理・QC(精度確認)・納品までを一括で対応する体制です。繁忙期の補完・遠距離現場への対応を含め、全国対応が可能です。部分委託の受け皿として、継続的な協力体制を組みたい設計事務所・コンサル事務所からのご相談も受け付けています。

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TAS Technical Writing Team(技術記事監修)
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