BIM/CIMで土工を扱うとき、データの中心になるのが LandXML と IFC です。現況・設計の地形面(サーフェス)から土量を出し、それを工程・コストへつなげるには、両者の役割分担と受け渡しの作法を押さえておく必要があります。本記事では、点群から始まる土量→工程→コスト連携の流れと、つまずきやすい点を実務目線で整理します。
IFCとLandXMLの役割分担
同じBIM/CIMでも、土工と構造物では適したフォーマットが異なります。
| フォーマット | 得意な対象 | 主に持つ情報 |
|---|---|---|
| LandXML | 地形・土工・線形 | TINサーフェス、設計面、縦横断、アライメント |
| IFC | 構造物・建築/橋梁等 | 部材モデル、属性、空間構成 |
土量計算の主役はLandXMLのサーフェスです。現況面と設計面の2つのTINがそろえば、その差分から切土量・盛土量が算出できます。構造物が絡む工事ではIFCと組み合わせ、土工と躯体を同じ座標系の上で重ねて扱います。
土量から工程・コストへつなぐ流れ
点群を起点にすると、連携はおおむね次の順序で進みます。
- ① 現況把握:ドローン測量・点群処理で現況TINを作成(LandXML出力)。
- ② 数量:設計面との差分で切盛土量を算出。
- ③ 工程(4D):数量を歩掛・日当たり施工量で割り、工区・日程に展開。
- ④ コスト(5D):数量・歩掛に単価を掛け、運搬・処分・敷均し等を積み上げ。
起点の現況TINの精度がそのまま下流の数量・工程・コストに伝播するため、最初の点群と面の品質が全体を左右します。
つまずきやすい点
- 座標系・基準面の不一致:現況と設計で原点や標高基準がずれると、差分が丸ごと狂う。
- TINの粒度:面が粗いと法面・小段がなまり、数量が過不足。ブレークラインの拘束が要。
- 属性の欠落:受け渡し時に土質区分・施工区分などの属性が落ち、5Dで紐づけられない。
多くの「数量が合わない」は、フォーマットの問題ではなく前提(座標系・基準面・範囲)の不一致に起因します。
現場でよくある相談
- 「点群はあるが、土量計算や設計面との差分まで出してほしい」
- 「LandXMLやDWGで成果がほしいが、座標系が合うか不安」
- 「数量・工程・コストの根拠をひとつの流れで説明したい」
東海エアサービスの実務での進め方
- 写真測量は Metashape/Pix4Dmapper、点群処理・土量は TREND-POINT を使用。
- 現況TINと設計面の差分で切盛土量を算出し、ブレークラインで法面の折れを再現。
- 成果物は LAS/LAZ(点群)、LandXML/DWG/DXF(面・図面)、PDF(土量計算書)で納品。
見積・打ち合わせでは、座標系・標高基準、設計面の有無、対象範囲、必要な成果物形式を確認しています。最初に前提をそろえることで、下流の工程・コストまで一貫した根拠を残せます。
点群から土量、図面、土量計算書までを同じ座標系の上で一貫して作成します。BIM/CIM土工のデータ連携でお困りの際はご相談ください。土量算出の手法は点群→体積のアルゴリズム比較、基本は土量コスト計算の基本ガイドで解説しています。
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