はじめに
LandXML形式は、土木設計・建設機械の自動施工(i-Construction)に対応するための標準フォーマットです。本ガイドでは、ドローン測量で得た3D地形データから LandXML ファイルを作成し、ICT建機・電子納品システムに連携させる手順をご説明します。
LandXML形式とは
基本仕様
LandXML(Land and Civil Infrastructure XML)は、米国 Bentley Systems が策定した XML ベースのデータ形式です。以下の情報を含みます:
- 座標系定義:平面直角座標・高さ基準(日本ではJGD2011準拠)
- 地形データ:TIN(三角形不規則網)形式での地表面
- 設計データ:路線・法面・構造物の3D形状
- メタデータ:計測日・精度・処理ツール名など
i-Construction での位置づけ
国土交通省が推進する i-Construction(建設生産性向上)では、LandXML は以下の用途で活用されます:
- GNSS搭載建機の自動施工ガイダンス
- ICT建機による掘削・盛土の自動制御
- 電子納品システムへの成果品提出
3D設計データの作成手順
1. ドローン測量データの取得
まずドローン測量で高精度の点群を取得します:
- DJI Phantom 4 RTK / Mavic 3 Cine などRTK対応機体を使用
- GCP(地上基準点)を4点以上設置し、RTK GPS で座標測定
- 飛行高度 80~120m、撮影重複度 80% 以上で撮影
- Metashape / Pix4Dmapper で3D点群を生成
2. TIN(三角形不規則網)の生成
点群からTINを作成します。当社では TREND-POINT を使用:
- 点群データを読み込み
- 「TIN生成」機能で自動三角網化
- 橋梁下・建物周辺など不要な三角形を手動削除
- 高さ確認:法面の勾配が正確か目視チェック
3. 設計ライン・法面の定義
土木工事では、計画ラインと法面勾配を明確に定義する必要があります:
- 計画高さ:現場の盛土目標高を入力
- 法面勾配:切土斜面 1:1.5 / 盛土法面 1:1.8 など
- 跨線路線:複数の横断面から3D路線を補間生成
4. LandXML ファイルのエクスポート
TREND-POINT から LandXML 形式で出力:
- メニュー「ファイル」→「エクスポート」→「LandXML」
- 座標系を「JGD2011 平面直角座標第7系」(愛知県対応)に設定
- 精度情報・メタデータを明記
- XML ファイル生成(ファイルサイズは数MB~数十MB)
電子納品への対応
電子納品ガイドライン(国土交通省)への適合
納品資料には以下が含まれます:
- 成果品リスト:点群・オルソ画像・LandXML・DXF図面
- メタデータ:計測日・精度・座標系・処理ソフト
- 品質確保の報告書:GCP測量の方法・精度確認結果
- 成果品フォルダ構成:指定された階層構造に従う
ファイル形式・命名規則
| 成果品 | ファイル形式 | 命名例 |
|---|---|---|
| 点群 | LAS / LAZ / XYZ | YYYY-MM-DD_pointcloud.laz |
| オルソ画像 | GeoTIFF | YYYY-MM-DD_ortho.tif |
| 設計データ | LandXML | design_20260529.xml |
| 図面 | DXF / DWG | plan_20260529.dxf |
ICT建機との連携
対応建機の例
当社が対応可能な ICT建機:
- コマツ:PC200 / PC300 シリーズ(GNSS + Blade Slope Control)
- 日立:ZX350-7 など(EarthBrain など自動施工システム)
- キャタピラー:336 / 390 シリーズ
搭載手順
- LandXML ファイルをUSBで建機現場管理システムに転送
- 建機オペレータが「計画高さ」「斜面勾配」を確認
- 建機のGNSS受信機が現在位置を認識し、自動施工を開始
- 日々の実績がログ記録され、電子納品資料に反映
よくある質問
Q1. 既存の DXF 図面から LandXML は作成できますか?
A: 可能です。DXF から座標点を抽出し、TREND-POINT で TIN 化してから LandXML エクスポートします。ただし点群よりも精度が落ちる可能性があります。
Q2. 座標系を変更する必要はありますか?
A: 工事の発注者が指定した座標系を使用します。多くの官公庁工事では「JGD2011 平面直角座標」を指定しますが、事前確認が必須です。
Q3. 設計変更時の LandXML 修正費用は?
A: 軽微な変更(高さ±50cm程度)は追加費用なしで対応。大幅な設計変更の場合は別途見積もり。詳細はご相談ください。
東海エアサービスの対応
当社では以下の LandXML 作成・納品サービスを提供しています:
- ドローン測量・3D点群取得
- TREND-POINT による TIN・LandXML 生成
- 国土交通省電子納品ガイドライン対応資料の作成
- 現場での ICT建機データ搭載サポート
初回相談無料。標準費用目安は土量計算と同等レベルで、¥250,000~(精度確認・納品書類含む)。
名古屋・東海エリアでのご相談
- 名古屋のドローン測量
- お問い合わせ TEL: 050-7117-7141